米Apple Computerは来週、同社のオンライン音楽配信サービスを、Windowsベースのコンピュータにまで拡大する模様だ。
Macで有名な同社は、米国時間の来週木曜日に、カリフォルニア州サンフランシスコのMoscone West会議場でイベントを予定している。Appleが報道関係者向けに送付した招待状には、「音楽業界で今年最大の話題が、一段と大きなものになる」と書かれている。
ウォールストリートの証券会社Needhamによると、Appleはこのイベントで待望のWindows版iTunes Music Storeを発表する見込みだという。Appleは先に、年末までにはWindows版サービスをリリースすることを明らかにしていた。
Appleは、Macintosh向けに同サービスを4月に立ち上げ、1曲単位で音楽をバラ売りするオンラインストアというアイデアを普及させたが、市場はすぐにライバルであふれ始めた。Musicmatchも同様のサービスを立ち上げており、PC直販最大手のDellとの提携が予想されている。また、RoxioもNapster 2.0サービスを米国時間の10月9日に発表しており、PCベンダーのGatewayがパートナーに名を連ねている。YahooやAmazon.comなどの他社も参入が予想され、Hewlett-Packard(HP)をはじめ、さらに多くのPCメーカーがいずれかのサービスと提携する見通しだ。
Needhamのアナリスト、Charles Wolfが7月に行った試算では、米国のオンラインミュージックストアは、無償ファイル共有市場の15%を獲得できると仮定して、年間30億ドルの売上が見込めるという。Wolfの予想では、Appleには20%のマーケットシェア確保と、それにともなう年間売上高6億ドル増の可能性もあるという。Appleは先月、iTunesを通じて、累計で1000万曲販売したことを明らかにしている。
このような意見がある一方で、市場の先行きには楽観的な見方をする人々も、Appleが収益を大幅に伸ばすとは考えていない。
Wolfは7月に発表した報告の中で、「利益が1曲あたり10セント以下では、このミュージックストアが同社の大きな収益機会になることはない」と書いている。ただし、同社はiPodの売上増からメリットを得ることができるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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