米IBMは今週にも、自社製ブレードサーバの通信能力を拡張し、電子商取引やコンピューティングクラスタといった用途への売り込み増大を狙う。
同社は米国時間9日、自社のeServer BladeCenter用のオプションとして、Myricomの高速ネットワーク接続装置とNortel Networksの特製ラックマウント型レイヤ2-7 イーサネットスイッチの提供を開始する。
ブレードサーバは、ウェブサイトのホスティングのようなシンプルな用途に使われることが多い。だがIBMでは、いくつかの機能追加によって、もっとさまざまな目的に使えると考えている。同社は、発売から1年あまりしか経っていないBladeCenter製品を、パフォーマンス向上や管理の簡略化を実現する機能を追加することで、メインストリームの市場に持ち込むべく取り組みを続けてきている。
IBMでは、電子商取引の処理や運用をコンピューティングクラスタの一部として行う場合に、NortelのスイッチとMyrinetのネットワークオプションが、ブレードサーバの性能を押し上げると説明している。
Nortelのスイッチは、IBMのBladeCenterを収容するラックに挿入され、ブレード群と電源/冷却機構を共有する。このスイッチは、電子商取引で一度に発生する大量のトランザクションから生じる、ブレードサーバ間のトラフィックを管理するように設計されている。また、サーバ間のロードバランシングや、DDoS(サービス拒否攻撃)などの不要なトラフィックをブロックするなどのジョブをこなす。
IBMによれば、NortelのBladeCenter用スイッチはそれほど高価ではなく、およそ1万7000ドルになるという。これに対して、スタンドアローンのスイッチは2万ドル以上する。
コンピュータクラスタの導入を考えている顧客には、IBMはMyricomのMyrinet Cluster Expansion Cardを提供する予定だ。このカードはブレードサーバを高速なMyrinetネットワークに接続するするもので、顧客はこれを使って既存のMyrinetネットワークのなかにブレードサーバを導入できる。コンピューティングクラスタは、多数の標準的なコンピュータをひとつにつなぎ、たとえば癌の研究調査のための実験といった、ヘビーデューティなタスクの処理を行う。
IBMのMyrinetカードは、Optical Pass-Thruモジュールという、もうひとつ別の新機能と併せて使用される。このモジュールは、スイッチを使わないで、IBMのブレードサーバを既存のネットワークへ接続するために使うもので、Myrinetネットワークを補助するが、同時にサーバ群をSAN(Storage Area Network)に接続することもできるという。
IBMはまた、 Intel製の3.06GHz Xeonを搭載した、さらに高速なブレードサーバの提供も開始した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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