新しい調査結果によれば、米IBMは2003年の第2四半期にサーバ分野での勢力を拡大したという。これは、高性能コンピュータの世界市場において米Sun Microsystemsのシェアを奪ったことによるものだ。
市場シェアを調査する米IDCの新しいデータによれば、IBMのサーバ売上は10.1%増加して32億ドルとなり、全体で106億ドルの市場の中で30.4%のシェアとなった。シェア3位に着けたSun Microsystemsは、18.7%ダウンの14億ドルとなっている。
2002年に米Compaq Computerと合併したシェア第2位の米Hewlett-Packard(HP)は、IBMを抜くには至らなかったが、同社はわずかながらも0.4%売上を増やし、29億ドルとなっている。第4位のDell Computerも10%上昇で9億8000万ドルの売上となった。
これらのデータは、1990年代にSunに苦しめられていたIBMが、回復基調にあることを示している。
Sunのカレンダー上の第2四半期は、概していい収支が出ることで知られている。これは同期が、Sunの会計年度の最後の四半期にあたるからだ。しかし、同社は2003年に、売上に対するインセンティブの適用に慎重になっている。インセンティブの適用は、単に次の四半期の売上を前倒しする結果になることを恐れてのことだが、これは2002年に同社が経験した問題である。
UNIXサーバは、代々サーバ市場の最も大きなシェアを占めてきていた。だが、IDCによれば、今日Intelプロセッサをベースとしたサーバ(IAサーバ)群の市場が、UNIXサーバよりも大きくなっているという。第2四半期において、IAサーバは10.7%成長して45億6000万ドルとなった一方、UNIXサーバは5.2%縮小して43億3000万ドルとなった。
IAサーバ販売の第1位には、市場シェアの33.1%を握るHPが君臨している。しかし第2位のDellは、そのシェアの一部をIBMに奪われている。IBMのIntelサーバにおける売上は23%上昇して7億7800万ドルとなり、HPは9.2%上昇の14億8000万ドル、Dellは10%上昇の9億8000万ドルという結果となった。
OSにLinuxを搭載したサーバの売上は、40%増加して6億5000万ドル。市場シェアの割合は、それぞれHPが28.9%、Dellが20.5%、IBMが19.4%となっている。
また、新しい集積型サーバであるブレードサーバ市場については、693%増加の1億1900万ドルとなっている。HPが市場のけん引役で31.9%のシェアを持ち、回復基調に乗りつつあるIBMが26.9%、そしてDellの15.1%がこれに続く。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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