IDC Japanは7月17日、国内VoIP機器市場の調査・分析結果を発表した。それによると、2002年の国内企業向けVoIP機器市場の規模は58億3800万円だった。今後5年間は年平均成長率(CAGR)60.2%で伸びを続け、市場規模は2007年に615億9000万円にまで達する見通しである。
「2001年まではVoIPゲートウェイを既存のPBXや電話機に接続した形でのVoIP化であり、IP-PBXシステムではなく、PBXがベースとなっていた。2002年に入り、ベンダー各社がフルIP化の機器を発表し、VoIP機器市場が立ち上がった」(同社)
同社は、VoIP市場で最も高い伸びを見込む分野としてIP-PBXを挙げている。IPセントレックスサービスが普及するにつれ、企業がIP-PBXを独自に設置するといった需要は減少するが、サービスを提供するキャリア/プロバイダーの施設は増加するとみている。
またIPフォン市場は、IP-PBXシステムとの組み合わせによる導入に加え、今後はIPセントレックスサービスに加入した企業ユーザーからの需要があるという。VoIPゲートウェイ市場は、既存PBX設置台数の減少につれ需要は少なくなるが、緊急時のバックアップとしての導入はあると考えられ、いずれも2007年までプラス成長で推移するという。
同社は、2003年の市場規模を前年比93%増と見込む。また2004年には、プロトコルの標準化や緊急時の対応といった問題にめどがつき、2005年には既存PBXに対するIP-PBXシステムの割合が急増すると予測する。
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