IT専門調査会社のIDC Japanが、国内VoIPサービス市場の調査・予測結果を発表した。それによると、2002年に31億円だった市場規模は、2007年には7200億円に達する見込みという。
また、VoIPサービスの売上金額は、現在個人ユーザーが企業ユーザーを上回っているが、2005年からは企業への導入が大半を占めるようになるという。
「VoIPサービス市場は日本ではまだ立ち上がったばかりだが、着実に成長しており、通信分野への新規参入事業者やISPによって、個人/企業ユーザーのVoIPサービスに対する認知度が確立している」(IDC Japanのコミュニケーションズマーケットアナリストのダニエル・ニューマン氏)
同氏の言う新規参入事業者とは、ソフトバンクBBなどのブロードバンドサービスプロバイダである。ソフトバンクBBがBBフォンで成功を収めたことにより、ISP各社も収益の見込めるVoIPサービスをサービスメニューに追加しつつある。そうした企業のサービス展開により「VoIPサービスは、ブロードバンドを導入した家庭に急速に浸透しつつある」(同社)。
その一方で、従来の通信事業者はVoIPに慎重な姿勢をとっているとIDC Japanは分析する。通信事業者にとっては、PSTN(加入電話網)サービスからVoIPへの移行をいかに行うかが課題となっている。これにより企業市場が成長するまでにはまだ時間がかかるという。
しかしIDC Japanでは、今後VoIPサービスはIP-VPNなどの新しい技術の普及に伴って、企業ユーザーが増えていくと予測する。「国内VoIPサービス市場は今後着実に成長する」(同社)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス