Linuxオペレーティングシステム(OS)をもっとコンシューマーにも使いやすいものにしようとしている米Lindowsは、CD-ROMから直接起動できるパッケージを発売した。
この新製品Lindows CDのターゲットは、コンピュータで起動している他のOSを入れ替えたり削除したりせずに、Linuxを試してみたい人々だ、と同社は10日(米国時間)に述べている。このCDは、Lindowsのフル機能OSバージョンであるLindows OS 4.0の購入者や、すでに所有している人には無料で提供される。1部29.95ドルで個別に購入することも可能。
Lindows CDはLindows OS 4.0の圧縮バージョンで、米Microsoft Officeと互換性を持つビジネスアプリケーションや、MP3、Real Audio、Flashのマルチメディアサポートなど、同OSの標準機能の多くを利用できる。またLindowsによると、同OSではソフトウェアを追加しなくても、MicrosoftのWord、PowerPoint、Excelファイルにアクセスできるという。
また同社は、Linuxを常時必要とはしない訓練所にも、LindowsCDを販売していく計画だ。
しかし業界アナリストらは、Linuxが大量消費向けとなるだけの準備が整ったとは、まだ信じていないようだ。米Forrester Researchの主任アナリスト、Ted Schadlerによると、6万5000世帯を対象とした最近の調査では、Linuxを導入している世帯は1%を大きく下回っていたという。
「Lindows CDのようなものは、Linuxの愛好家や熱狂的ファンにはアピールするかもしれない。しかしコンシューマーは、ゲームや人気アプリケーションがLinuxで使えるようになるまで、Linuxを採用しようとはしないだろう」(Schadler)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」