オラクル、「J.D.エドワーズ引き受けもあり」

 米Oracleは、たとえ米PeopleSoftが米J.D.Edwardsと合併しても、PeopleSoftの買収を検討すると述べ、さらにSAPやMicrosoftのような競合企業と戦うにあたり、さらに多くの企業を買収していくと語った。

 同社の上級副社長、Chuck Phillipsは25日(米国時間)、英ロンドンで開かれた同社のAppsWorldカンファレンスにおいて、Oracleとしては、PeopleSoft単体での買収が望ましいが、「両社の買収という選択肢も捨てたわけではない」と語った。

 Oracleでは、ビジネスアプリケーション市場のリーダーである大敵SAPへ圧力をかけるための5カ年計画を進めており、その一環として1年以上前からPropleSoftの買収を検討してきていたと、Phillipsは説明した。

 Phillipsの推定では、かりに同社の敵対的買収が成立した場合、10年間でPeopleSoftの顧客のうち約30%が、OracleからSAPに流れてしまうという。「私たちの目標は、PropleSoftの全顧客をつなぎとめることだが、SAPの財務用ソフトとPeopleSoftの人事管理用ソフトを合わせて利用している企業顧客が、いちばん乗り換えの可能性が高い。私たちは(そうした顧客の流出を)食い止めるために出来ることは全てしていくつもりだが、それでも顧客の流出はすでに始まっている」(Phillips)

 Phillipsはまた、Microsoftおよびフリーのオープンソースアプリケーションが長期的に脅威を及ぼすと指摘した。「我々は、たとえ今は大したものではなくても、オープンソース全体について心配しなくてはならない。5年前にはまったく問題にならなかったLinuxは、短期間で大きな影響力を持つようになった。いっぽう、SAPは巨大なマーケットシェアを持ち、さらに過去8四半期の間に我が社およびPeopleSoftとくらべて、シェアを増やしている。OracleとPeopleSoftが1つになれば、SAPは守勢にまわり、またMicrosoftの攻勢から我々自身を守れるようになる」(Phillips)

 Phillipsの話では、PeopleSoft買収計画の成否と関係なく、さらに多くの企業買収話が今後浮上してくるという。「5カ年計画の一部として、我々はより多くの製品、販売チャネル、そして販売パートナーを必要としている。これらを瞬時に手に入れるんおは不可能であるため、企業買収という選択肢を検討していく。参入を希望するバーティカルマーケットがいくつかある」(Phillips)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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