「iPad」がわたしのようなタイプ向けにデザインされたものでないことは明白だ。しかし、iPadが新しいユーザーを獲得し続けており、コンピュータを使いたいと思うようないくつかの重要な分野で、従来のPCを真っ向から打ち負かしつつあるという事実を認めていないわけではない。
数字は嘘をつかない。iPad発売以降の25カ月間で、AppleはグローバルPC市場で、5位からHewlett-Packardと激しく首位を争うところまで来た。ただし、これはタブレットの売り上げをPC市場全体の売り上げに含めた場合の話だ(以下のグラフを参照)。
なによりこのグラフは、これまでならPCを買っていたような場面で、多くの人がiPadを購入しているということを物語っている。それらが書斎や寝室用の2台目のPCなのか、完全なコンピュータを必要としない小さな子どもや年老いた両親のものなのか、旅行用のラップトップの代わりなのか、はっきりしたことは分からないが、多少は分かっていることもある(以下で詳しく説明する)。確かなことは、人々はiPadに大金を払っており、それが原因で従来のPCは打撃を受けているということだ。
わたしがコンピュータに向かっているときには、電子メールを書いたり、記事を書いたり、同僚や友人とインスタントメッセージを交わしたり、TwitterやGoogle+に興味深いリンクを投稿したり、ビジネス文書を見直したり、写真を編集したりといった、積極的な活動に多くの時間を割いている。これらのことはiPadでもできなくはないが、どれを取っても普通のコンピュータでやった方が効率的だ。また、11インチの「MacBook Air」やASUSの「ZENBOOK」などのラップトップでも同じことができ、しかもこれらはiPadと同じくらい運びやすく便利な形状を持っている。
プログラム間のコピーアンドペースト、ファイル間の切り替え、古い電子メールメッセージから素早く検索して情報にアクセスする、多くの人と同時にインスタントメッセージを交わす、といったことになると、わたしにとってはiPadは煩わしすぎる。
読み物やメモを取ることについては、わたしはiPadを気に入っている。また、動画の視聴やソーシャルメディアのチェックについても、iPadを気に入りつつある。しかし結局、わたしはiPadをあまり長い時間使っていない。わたしがやっている大半の作業のニーズに合わないからだ。
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