ティム・クック氏の率いるアップル--変化を見せつつある5つの側面 - (page 4)

Seb Janacek (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2012年03月06日 07時30分

#5:株主との関係

 Appleは1000億ドルに届きそうなくらいの額の手元資金を抱えているものの、1995年以降は配当を実施していない。

 同社はこの潤沢な手元資金を有効活用してきており、最近も80億ドル以上を費やして、「iPhone」や「iPad」の製造に携わると考えられるサプライヤーとの間で部品調達の契約にこぎ着けている。

 Cook氏はこれまでにも、手元に資金を確保しておくことに「固執していない」と語っていた。同氏はGoldman Sachsのカンファレンスにおいて「日々の業務を進めるうえで必要な額以上の手元資金があるということは、わたしが一番よく分かっている」と述べている。

 「熟考したうえで、株主の方々にとって最良の意思決定を行いたいと考えているため、もう少しだけ時間をいただきたい」(Cook氏)

 Appleは、手元資金の額が1000億ドルという大台に乗るのを待っているのかもしれない。

 Cook氏はApple本社で開催されたJobs氏の追悼式において、後継者としてJobs氏本人からもらったアドバイスを明かしている。

 Cook氏は集まった従業員たちを前にして、「わたしと、あなた方全員に対する最後のアドバイスのなかに、Jobsだったらどうするかなどと考えるのではなく、『適切だと思うことをやるように』というものがあった」と述べたのである。

 Jobs氏は、Disneyがその象徴的な存在であった創業者の死後に停滞した状況について「誰もが、Walt Disneyだったらどうするだろうかということばかりを考えたり、話し合ったりしていた」と述べていた。

 Cook氏はJobs氏のアドバイスを実践しているように見受けられる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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