TDKは12月13日、カートリッジなしの「ベアタイプ」と呼ばれるBlu-ray Discの量産用サンプル出荷を開始したと発表した。BD-R(追記型)とBD-RE(書き換え型)の2つがある。
Blu-ray DiscはCDやDVDに比べて記録密度が高いため、小さなディスクの傷や汚れでもデータを読み取ることが難しくなる。このため、既存のBlu-ray Diskはカートリッジに入った状態で販売されていた。しかしカートリッジの製造コストがかかり、ディスクの価格を上げる要因の1つになっていた。
TDKではBlu-ray Disc専用のハードコーティング技術「DURABIS 2(デュラビス2)」を開発し、ディスクの表面を保護することでカートリッジを不要にした。
今回出荷を始めた製品は、片面1層25Gバイトの追記型ディスク「BD-R25」と片面2層50Gバイトの「BD-R50」、片面1層25Gバイトの書き換え型「BD-RE25」と片面2層50Gバイトの「BD-RE50」の4種類だ。
追記型のBD-Rには、従来の追記型ディスクの記録膜に使用されてきた有機材料(色素)ではなく、光の影響を受けない無機材料を採用し、保存性を高めた。一方、書き換え型のBD-REには専用の高感度相変化材料を採用しており、1万回の繰り返し記録にも耐えるという。
市販時期については、ベアディスクに関する規格がBDA(Blu-ray Disc Association)で決まっていないことから未定といい、「ベアディスクに関するライセンス供与が開始され次第、光ディスク専用の千曲川テクノ工場で量産を開始する」(TDK)としている。市販時の価格については、「現行のカートリッジタイプBlu-ray Discが3000円前後だが、それよりやや安くなる程度」といい、量産が進むにつれて価格が下がるとした。
ベアタイプのBlu-ray Disc。追記型のBD-R25(左上)とBD-R50(右上)、書き換え型
のBD-RE25(左下)とBD-RE50(右下)
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