ソニーの米国法人Sony Electronicsは26日(米国時間)、青色レーザー技術の採用でデータ容量を拡大し、耐久性も向上させた光ストレージディスクを発表した。
世界中のビジネス市場をターゲットにするSony Professional Disc for Dataは、従来の赤色レーザーシステムではなく、青色レーザー技術を採用している。この新製品は、ソニーが日本で先行販売しているコンシューマー向けのBlu-rayストレージディスクと似たものとなっている。
ソニーでは、Professional DiscとBlu-rayは、異なる市場をターゲットにした別フォーマットにしていくことを示唆している。Professional Discラインアップは、ストレージに対するニーズの高い図書館などの業務をターゲットにし、Blu-rayはメモリに対する要求の高いビデオなどのデジタルコンテンツの保存を考えるコンシューマー向けとなる。
ソニーによると、Professional Discは青紫色レーザーが実現する短い波長とアップグレードされたレーザーレンズを使い、現行のDVDの最大4倍のデータを格納するという。
Professional Discはディスク片面で23.3Gバイトの記憶容量を誇り、追記型と書き換え型の両バージョンが用意される。同ディスクは、読み込みが11Mバイト/秒、書き込みが9Mバイト/秒となっており、販売価格は約45ドルとなる。
紙の行間隔に相当するトラックピッチは、青色レーザーディスクの方が赤色レーザーベース技術よりも狭い。ソニーでは、青紫色レーザーを利用した方が記録密度の高いシステムになると話している。同社では、ディスクの耐久性も向上させ、帯電防止ポリカーボネート樹脂カートリッジを開発してディスクをカバーし、損傷やデータ消失に対して強くしたという。このカートリッジによって、ディスクがほこりにも強くなり、1万回以上の書き換えと、およそ50年以上の製品寿命が実現する。
ソニーは現在、リリース毎に容量とパフォーマンスを倍増させる目標を掲げ、少なくとも3世代のProfessional Disc製品を計画している。第二世代のディスクは2005年中に登場する見込みで、片面50Gバイトの記憶容量を誇る二層ディスクで18Mバイト/秒の転送レートを実現する。また第三世代のディスクは2007年にリリースされる計画で、記憶容量は両面メディアで100Gバイト、転送レートは36Mバイト/秒になるという。
同社はこのほか、消費者向けの紙でできたBlu-rayディスクの開発に取り組んできており、大容量で低価格な光ディスクの生産を目指している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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