Appleは新iMacのデザインに、同社の人気デジタル音楽プレイヤー「iPod」と共通する要素をいくつか採り入れている。このミニマリズムのアプローチには長所と短所が存在する。
「(新iMacには)以前と同様、人に『おーっ』と言わせる要素がある。しかし前作のような個性は見られない」とJupiterのGartenbergは述べている。
前作のiMacはPixarのマスコット「Luxo Jr.」に似たデザインで、AppleのCMではこのマシンが生きているかのように動くアニメーションが放映された。
同時に、なかにはそのデザインを好きになれない人もいた、とGartenbergは述べている。「G4 iMacは、好き嫌いがはっきり分かれるデザインだった」
それに比べると、新しいiMacは家中のどこにでも持ち運びが可能で、壁にかけることさえできるデザインで、人の気分を害することはなさそうだ。
「私はこのデザインを美しいと思う。デスクトップコンピュータとして存在できる最小限ぎりぎりのマシンだ」と、インダストリアルデザインを専門とするFrog Designのバイスプレジデント、Mark Rolstonはいう。「これは、ある意味でデスクトップコンピュータの最終形といえる。ノートPCやタブレットPCになってしまう寸前のぎりぎりのデザインで、全く無駄がない」(Rolston)
これほど狭いスペースにG5プロセッサを詰め込めたことは、G5搭載ラップトップの実現に向けた前進とも考えられる。しかしJoswiakは、G5をラップトップに搭載するのはオールインワンの場合より困難だ、と慎重な姿勢を見せている。同氏は、Powerbookが新iMacと比べると半分以下の薄さで、冷却の工夫を施せるスペースがずっと狭い点を指摘し、「PowerbookのデザインでG5を冷却するほうが、はるかに困難だ」と述べた。
また、G5の供給不足がどの程度改善されたかもはっきりしない。「わが社では、四半期途中での供給数の修正を行なう予定はない」(Joswiak)
Appleは新しいiMacを夏の始めにリリースしたいと考えていたが、チップの供給不足のために発売を9月に延期せざるを得なくなった。
同社は9月中頃より新iMacの出荷を開始するとしているが、大量に出回るまでにどれくらいの時間がかかるかについては明らかにしなかった。
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