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2004年総集編--薄型テレビ市場を狙う国内パネルメーカー
大型・薄型テレビ市場が急成長した2004年は、ディスプレイ業界にとって大きな意味を持つ1年となった。液晶/プラズマパネルの生産を行う企業は相次いで設備投資を進め、今後拡大が見込める世界需要への対応を狙う。一方でSEDや有機ELなど、新たな技術を利用した薄型ディスプレイの実用化も見えてきた。
設備投資を進めるシャープ、富士通日立、松下
大型ディスプレイの中でも日本企業が狙うのは、画質面で付加価値がつけられる大型薄型テレビの市場だ。日本を中心に需要が拡大しており、今後の成長が見込める分野でもある。電波新聞社の調査によると、2003年度の液晶カラーテレビ(10型以上)世界需要は285万台、プラズマテレビは90万台という。2005年度には液晶カラーテレビが3.3倍の950万台、プラズマテレビが2.3倍の210万台になると予測している。
テレビ用液晶パネル市場でトップシェアを持つシャープは、パネル生産からテレビセットの組み立てまでを一貫して行う亀山工場を1月に稼働した。さらに8月には第2期ラインを立ち上げている。投資金額は1期、2期合わせて1000億円。月間2万7000枚のマザーガラスを投入できる能力を持つ。これは26型ワイド液晶モジュール換算で月産32.4万台に相当する。2005年初頭には第3期ラインを導入する計画だ。さらに2005年半ばには亀山第2工場の建設に着工し、2006年中にも稼動するものと見られている。
2003年のプラズマパネル市場でトップシェアとなった富士通日立プラズマディスプレイは3月、宮崎県に三番館と呼ぶ新工場を建設すると発表した。設備投資額は約750億円。2005年末に量産を開始する計画で、月産5万台で稼働開始する。また、すでに稼動中の宮崎二番館の生産能力を、現在の月産5万台から2005年1月には月産10万台に引き上げる。これにより、同社の生産能力は2005年末に月間15万台(年間180万台)となる。2007年には三番館の生産能力を増強し、最大で月産25万台にする計画もあるという。
松下プラズマディスプレイは、12月に茨木第2工場の第2期ラインを稼動し、月産台数を4万台から10万台に引き上げた。茨木市にある第1工場と上海工場と合わせると、生産能力が月産15万台となっている。さらに2005年11月には兵庫県尼崎市に建設中の工場が稼働する予定。この工場の設備投資額は950億円で、生産能力は月産25万台となる。これにより、同社の生産能力は2006年度に年間480万台となる計画だ。
海外勢には特許で対抗
競争激化に伴い、特許にまつわる攻防も激しさを増している。富士通は4月、同社の持つPDPの発光セル構造に関わる特許をSamsung SDIが侵害しているとして提訴し、輸入差し止めを求めた。6月には和解にこぎつけたが、具体的な和解内容については明らかにしていない。
11月には松下電器産業がPDPの特許侵害を受けたとしてLG電子製のパネルの販売差し止めを求め、東京地裁に仮処分申請を行った。また、東京税関にも輸入差し止めを請求した。LG電子は報復措置として、韓国で松下電器製プラズマテレビの輸入差し止めを申請している。
液晶関連では、シャープが台湾のAU Optronics(AUO)から液晶技術の特許侵害を受けているとして、AUO製のパネルを利用した東元電機製テレビの輸入差し止めを6月に東京地裁に申請した。この申し立てに東元電機製テレビを輸入・販売していたイオンが反発し、シャープとの取引を停止。新聞紙面やテレビで大きく取り上げられ、両社は発表からわずか1日で和解するという異例の事態となった。
Samsungと液晶の合弁会社を設立したソニーは、提携関係をさらに進めるべく、広範な分野でSamsungとのクロスライセンスを結ぶと発表した。ただし、この中には液晶や有機ELに関する特許は含んでおらず、ディスプレイに関する特許が競争優位に直接結びつくことを示していると言えるだろう。
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