一方のモバゲータウンは、ソーシャルアプリをゲームのみに限定している。「モバゲーにはゲーム好きのユーザーが集まっている。加えて、Facebookなど世界的な潮流を見ると、ここ半年から1年の間ソーシャルゲームが盛り上がっており、マネタイズ(収益化)が進んで大きな市場になっている。モバイルとソーシャルゲームを組み合わせることで、一気に日本でも市場が花開くのではないか」とDeNA 取締役 ポータル事業本部長兼COOの守安功氏は狙いを語る。
このため、DeNAではアプリ開発者の収益化を支援することに力を入れている。ミクシィと同様にも広告プログラムや課金プログラムを用意している。広告プログラムではアフィリエイト広告(CPA)、クリック課金広告(CPC)、インプレッション課金広告(CPM)の3種類を用意。アフィリエイト広告とクリック課金広告の場合、売り上げの70%をアプリ開発者に支払う。さらに、アプリ開発者が独自の広告を掲載することも可能だ。
課金プログラムの場合、売り上げから回収代行手数料を引いた額の70%をアプリ開発者に支払う。キャリア課金のほかWebMoneyやクレジットカードにも対応するという。
このほか、独自の取り組みとして、ゲーム内でモバゲータウンのアバターを表示させるようにする。アプリ開発者は、ゲーム内のパラメータと連動させた3Dアバターアイテムを販売できる。例えばゲーム内で使える銃を販売し、ユーザーがこのアイテムを身につけるとアバターが銃を撃つ動きをするとともに戦闘力が上がる、といったイメージだ。アプリ開発者にはアイテムの売り上げのうち、回収代行手数料と販売手数料を引いた額の70%が支払われる。販売手数料はアイテムによって異なるが、例えば単体なら50円、セット服は75円、モーション連動アイテムは100円となる。
すでに10月よりパートナーとなるアプリ開発者の募集を始めており、2010年1月には先行パートナー30社のアプリが公開される予定だ。「トラフィックが耐えられないことを懸念しており、まずは社数を絞ってオープンする」(守安氏)とのこと。10月に公開した自社開発のソーシャルゲームは3タイトルで3億円以上の売り上げを上げており、「月間100万人のアクティブユーザーがおり、課金率が10%、ARPU(ユーザー1人あたりの月額利用料)が1000円で月商1億円になる。月商10億円いくゲームがでてきてもおかしくない」(守安氏)と期待を込めた。
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