ディー・エヌ・エー(DeNA)代表取締役社長の南場智子氏は、モバイルポータルサイト「モバゲータウン」で提供しているソーシャルゲーム「海賊トレジャー」「ホシツク」「怪盗ロワイヤル」の累計売り上げが10月27日に3億円に達したと発表した。これらは10月上旬以降に正式リリースしたもので、好調な滑り出しとなった。
3タイトルはDeNAが独自に開発したもの。いずれも無料で提供されているが、ユーザーはアイテムを購入することでより有利にゲームを進行できるようになっている。「お金を払っているユーザーのARPU(1人あたりの平均利用額)は1000円台」(南場氏)と、熱心なユーザーを獲得しているという。また、3タイトルに3Dアバター連動ペットゲーム「セトルリン」を合わせた4タイトルの累計ページビューは45億PVとのことだ。
DeNAはモバゲータウンのAPIを11月以降、ゲーム開発者向けに公開する。開発者向けに課金プラットフォームや広告プログラム、アバターアイテム販売システムなどを提供する点が特徴で、「収益化の仕組みが強い点が評価されている。開発者にとって、最も使いやすいプラットフォームを作っていく」(南場氏)とし、多くのゲームを集めることで新たな収益の柱にしたいとの考えを示した。
DeNAがゲームに力を入れる背景には、モバゲータウンにおけるアバターの売り上げ低迷がある。6月半ばに開始した3Dアバターは当初好調だったが、「アイテム数がまだぜんぜん整っておらず、利用シーンも提供しきれていない」とのことで、2Dアバターの落ち込みを補うまでには成長していない。2010年3月期第2四半期におけるモバゲータウンの売上高は前年同期比13%減の40億2600万円にとどまった。
アバターの売り上げは連結決算にも大きな影響を与えた。同期の連結売上高は前年同期比1%減の85億6500万円、営業利益は同11%減の30億8300万円、純利益は同10%減の17億1700万円となり、2四半期連続で減収減益になっている。
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