mixi、モバゲーのトップが語るモバイルSNSのオープン化

鳴海淳義(編集部)2009年09月16日 20時00分

 モバイル業界のキーパーソンが一堂に会したイベント「モバイル・ビジネス・サミット 2009」で、ミクシィ 代表取締役社長の笠原健治氏、ディー・エヌ・エー 取締役 ポータル事業部長兼COOの守安功氏、ロックユーアジア COOの渡邉廣明氏が、本格化するモバイル向けソーシャルアプリケーションについてパネルディスカッションを行った。

 ミクシィはソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」において、8月24日にアプリケーションプラットフォーム「mixiアプリ」を正式公開したばかりだ。10月中旬には携帯電話版の「mixiモバイル」でも同様の仕組みを提供する。

 ディー・エヌ・エーも携帯電話向けSNS「モバゲータウン」のアプリケーションプラットフォームを開放することを発表している。サービス事業者や開発者向けのサイト「Developer's site for mbga Open Platform」を開設するなど準備を進めている。

 ロックユーアジアはこれらのアプリケーションプラットフォームにコンテンツを提供する立場だ。すでにmixiアプリ「スピードレーシング」を提供しており、人気を得ている。

 パネルディスカッションでは、これら3社がモバイルSNSの友人関係を活用した「ソーシャルアプリケーション」に関する各社の取り組み状況や今後の展望について語った。

ミクシィ 代表取締役社長の笠原健治氏ミクシィ 代表取締役社長の笠原健治氏

 まずミクシィの笠原氏は、自社のmixiアプリが一定の成功を収めていることをアピールした。8月24日から9月10日までの短期間で243アプリが公開されている。mixi内の友人「マイミク」同士で競い合ったり、気軽にコミュニケーションがとれるアプリが人気だという。

 もっとも多くのユーザーに利用されているアプリ「通信制 脳力大学−漢字テスト」は2週間で42万人のユーザーを集めている。このアプリはドリコムが開発したもので、マイミク間で漢字テストの点数を競い合える点が人気のようだ。ちなみに笠原氏のスコアは22点だという。

 マイミクの中で競うアプリのほかに、ゲームを通じてコミュニケーションをとれるものもある。「みんなの農園」は自分の畑に種を植えて作物を育てていくシミュレーションゲーム。マイミクの畑を手伝ったり、マイミクに収穫を手伝ってもらったりして、友人とコミュニケーションをとる。

 10月中旬にはモバイル向けにもmixiアプリが公開される。PC版mixiは月間40.7億ページビュー(PV)だが、前述の通信制 脳力大学−漢字テストは2週間で42万人のユーザーに利用されている。月間109.9億PVのモバイル版mixiでは、早々に100万ユーザーを抱えるmixiアプリが出ても不思議ではないと、笠原氏は述べる。

 課金支援や広告収益の還元、ファンドによる資金援助など、デベロッパーへのバックアップ体制を整えてある。モバイル版mixiアプリに多くの開発者を取り込んでいく考えだ。

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