GoogleおよびYahooは今週、自社の地図検索/表示サービスを動作させるコードを外部開発者との間で共有し始めた。これにより、プログラマが新たなアプリケーションを開発し、インターネット検索や衛星を利用する地図サービスの幅が広がることを両社は期待しているという。
GoogleとYahooの2社が公開したAPIを利用すると、開発者は、結果がマッピングソフトウェアに表示されるような検索プログラムを作成できるようになる。
「Google Maps API」は、開発者が自らのウェブページにJavaScriptを埋め込み、Google Mapsから情報を取得することが可能な、無料のツールキットだ。Googleによると、同APIは、ユーザーが無料で閲覧できる商用/非商用のウェブサイトで、使用することができるという。「地図には、GoogleのロゴとGoogle Mapsへのリンクを配置する予定だ。また将来的には、地図に広告を表示する可能性もある」と、同社は声明の中で述べている。
一方、「Yahoo Maps API」を利用すると、開発者はYahooの「SmartView Technology」にアクセスできるようになる。これにより、開発者はYahooの地図情報の上にコンテンツを重ねていき、独自の地図をカスタマイズすることが可能になる。
もっとも、Googleの発表以前から、開発者らはGoogle Mapsに新しいデータを追加する方法を考案してきた。その一例がHousingMaps.comで、ここでは、米国およびカナダの24都市で入居可能な住居の情報を提供してくれる。ほかにも、地元の渋滞情報を表示する英国のウェブサイトや、市内で起こった特定の犯罪とその発生場所を検索できるChicagoCrime.orgというサイトもある。
また今週には、Amazon.comが運営する検索ビジネスA9.comが、GPSを搭載したトラックから撮影した店舗などの写真を表示できる地図サービスを公開した。この「block view(近所の様子)」機能を利用すれば、ユーザーは店の正面の様子を、地上にいるかのような視点から確認することができるようになる。
パーソナライズニュースサイトFindory.comの設立者でCEOのGreg LindenはA9.comのサービスについて、「すばらしいユーザーエクスペリエンスとすぐれたインターフェースを提供するもの。そして何より、とても楽しい」と、自らのGeeking with Gregブログで評価している。同氏は以前、Amazonのリコメンデーションエンジンの開発に携わっていた。
「(しかし)これが本当に実用的なのかどうかについては、自信がない。残念ながら、わたしが試した2つの場所の周辺環境は、『A9 Maps』には登録されていなかった」(Linden)
Microsoftも、地図サービスに力を入れ始めている。5月には、同社会長のBill Gatesがカンファレンスで、衛星マッピング技術「MSN Virtual Earth」を紹介した。Microsoftでは、Orbimageが提供する解像度の高い地球衛星写真データを利用しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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