海賊版DVDとタバコが、テロリストらの資金源になっている可能性がある。
これは米国時間25日、ロサンゼルス群保安官事務所の警部で、8名からなる知的所有権(IPR)捜査班を率いるJohn Stedmanが、上院国家安全委員会に語った言葉だ。
「テログループの一部関係者が、IPR犯罪に関わっているようだ。捜査の過程で、ヒズボラ(イスラム教シーア派組織)とその指導者に畏敬の念を寄せる容疑者に出会ったことがある」(Stedman)
Stedmanの証言は状況証拠に過ぎないが、議会は同氏の供述を真剣に受け止め、2005年中にも新たな著作権法を提案すると考えられている。著作権法の効力を拡大する際には、現代のアメリカが何かと切り札に用いる「テロリズムとの闘い」という題目が、大いにものを言うことになるだろう。
Steadmanは、捜索した家屋でヒズボラの旗とリーダーの写真を発見したこと、さらに、逮捕された容疑者が一様に反イスラエルを唱えていることを明らかにしている。
一方、知的所有権犯罪を追う私立探偵事務所所長Kris Bucknerは、「テロリストが偽造品で利益を得ているかどうかと頻繁に尋ねられる。しかしこの問いに対しては分からないとしか答えようがない」と言う。しかし同氏は、家宅捜索を受けた容疑者が「反イスラエルおよび反ユダヤ的な発言をした」と聞いたことがあるという。
米国同時多発テロ調査委員会が、2001年9月11日に起こった同時多発テロ事件とヒズボラを結びつけて考えたことはない。だが、イランとヒズボラは、アルカイダとの共同訓練など、折りにつけテロリストグループを支援しているというのが委員会の考えだ。
Washington Institute for Near East PolicyのシニアフェローMatthew Levittもまた、「ヒズボラは、北アメリカ/南アメリカ/中東の各地域で、密輸に詐欺、麻薬取引やダイヤモンド取引など種々の犯罪行為を繰り返し、資金を稼いでいる」と証言している。
ヒズボラは、レバノンやサウジアラビア、イスラエルなどの国々の米軍を攻撃したことがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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