ソニーの小野氏は最新のコーデックであるH.264で圧縮された映像を実際に会場で流し、非常に美しい映像が再生できることを示した。H.264は圧縮効率が高く、1時間のコンテンツでもデータ量は100Mバイト程度で済むという。
ソニーは9月にワンセグの受信チューナーモジュールを発表しており、すでにサンプル出荷も始めている。今後はさらに受信性能や安定性の向上、通常の地上デジタル放送との連携などが課題だとした。
パイオニアの市川氏は、車載機器用のワンセグ受信機について紹介した。自動車の場合は移動速度が速いため、携帯電話とは異なる専用の機器が必要になる。特に受信性能を高めるため、複数のアンテナを立てて受信電波を合成するダイバーシティと呼ばれる技術が欠かせない。また、ノイズを補正して画質や音質を向上させるエラーコンシールメント技術も必要だという。
自動車にはすでにアナログテレビ用のアンテナやFMアンテナが搭載されていることから、干渉が起きないようにアンテナを設置する位置も注意する必要があり、フロントガラスの両端に1本ずつアンテナを立てるのが良いのではないかとした。
会場では来場者に「ワンセグ対応端末が出たらいつ買うか」「いくらまでなら払うか」というアンケートが取られた。来場者の答えは「すぐ買う」「1年以内には買う」が半数以上を占め、価格は「1万円以内」「1万円から2万円の間」という人が多かった。この答えに対してパネリストは「ワンセグへの期待を感じる。市場性がありそうだ」とほっとした表情を浮かべていた。
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