予想された通り、Advanced Micro Devices(AMD)は、Intelからまもなく登場する「Conroe」および「Merom」の両製品について、パフォーマンスを高くは評価することはなかった。
AMDの販売およびマーケティング責任者であるHenri Richardは米国時間2月24日夜、CNET News.comとのインタビューのなかで、「Intelがこのような宣伝に力を入れているのは、現行製品があまり良くないことが周知の事実で、現行製品にあまり言及できないためだ」と語った。
Intelの幹部は、2006年後半登場予定の同社チップについて、同時期にリリースが予定されるAMDの同等製品と比べて、パフォーマンスが20%上回ると予測をしている。Richardの発言は、この予測に対してのコメントである。
ConroeとMeromは、Intelの「Next-Generation Micro-Architecture(NGMA)」を採用する初のデスクトップおよびノートPC用プロセッサだ。これは、「Core Duo」チップの消費電力削減重視をさらに進める新しい設計理念のアーキテクチャで、Intelの「Pentium D」および「Xeon」プロセッサの開発で採用された高速指向のNetburstアーキテクチャとはほぼ正反対の設計になる。一方のNetburstは、消費電力の高さから製造中止の運命にある。
NGMAチップは、クロックサイクル当たりの処理可能命令数が前モデルを上回り、より大容量のキャッシュメモリが活用可能で、CPUに対して一段とインテリジェントに命令をルーティングできる。Intelはこれにより、AMDの統合メモリコントローラやポイント間相互接続などと同様の技術に頼ることなく、現在リードするAMD64アーキテクチャからパフォーマンスで再びリードを奪えるようになると、Intelでゼネラルマネージャ(モバイルプラットフォームグループ)を務めるMooly Edenは語っている。
もちろん、これらの製品は、登場が数カ月後に予定されているため、両幹部とも、現在検証ができない製品についてさまざまな主張を繰り広げていることになる。アナリストやサードパーティが、どちらのプロセッサデザインが上かの最終判断を下すのは2006年後半になる見通しだ。AMDでは、まもなく登場する製品の詳細を6月に台湾で開催されるComputexトレードショーで明らかにする計画だと、Richardは語っている。Intelも、NGMAの詳細を来週開催されるIntel Developer Forumで公表する。
AMDのRichardは、NGMAチップがNetburstベースのチップより格段に優れていることは明らかだと語る。しかし、AMDチップの方が15%パフォーマンスで上回っているという現状を覆すのに十分な機能強化が(Intelチップに)あるかは疑わしいという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」