Intel初のデュアルコアXeonプロセッサは、2006年の第1四半期に登場する予定だと、同社幹部が米国時間18日に明らかにした。これにより、同社はサーバ向けデュアルコアチップの投入で、競合するAdvanced Micro Devices(AMD)に数カ月後れを取ることになりそうだ。
Intelは9月に、デスクトップ、ラップトップ、サーバのそれぞれに向けたデュアルコアプロセッサを2005年にリリースすると述べていた。しかし現時点で、同年中に出されそうなデュアルコアのサーバ用チップは、Itaniumチップの系統に属する「Montecito」(開発コード名)だけで、幅広く採用されているx86系のXeonなどのチップは予定にない。
同社は2006年の第1四半期にデュアルコアのデュアルプロセッサモデルを1種類リリースする。また同年後半には、限られたスペースに組み込めるよう省電力機能のついた、薄型のラックマウントサーバやブレードサーバ用チップが出されると、同社エンタープライズ・プラットフォーム・グループのRichard Dracott(マーケティングおよびプランニング担当ゼネラルマネージャ)は述べている。
IntelはAMDに先行こそ許すものの、この投入のタイミングは理にかなっていると、 Insight64アナリストのNathan Brookwoodはいう。「AMDより若干遅いが、それでも取り残されはしない」(Brookwood)
AMDのデュアルコアOpteronは2005年半ばに登場する予定だ。同社は以前、PC向けチップの市場でしかIntelと張り合っていなかったが、Hewlett-Packard(HP)やSun MicrosystemsにOpteron搭載サーバを発売させるという方法で新たな戦線を切り開いた。
Intelには、早急にマルチコアに移行できるだけのキャパシティがあると、Dracottは述べている。「われわれはかなり早い速度で、マルチコアを製品ライン全体に展開していけるだろう」(Dracott)
同社は、デュアルコア技術を自社のチップ製品全体に広げていこうとしているが、同社はこの移行についていまだに「大きな変化」に対応したものであるとし、(AMDとの)競争するための措置とは認めていない。だが、デュアルコア技術はますます広範に普及してつつあり、Microsoftでは19日に現行のプロセッサ数を基準にした価格体系を、デュアルコアに対応させる修正を発表すると見られている。
Dracottによると、デュアルコアXeon向けには、現在のXeonサーバ用のチップセットであるLindenhurstに代えて、新しいチップセットが採用されることになるという。
Xeonには、4基以上のプロセッサを搭載するサーバ向けのMPという別の製品ラインもある。これについて、Intelは2005年春に「Twin Castle」(開発コード名)という新チップセットを出すことで、マルチコアのXeon MPの基礎をつくることになるが、これを採用する初めてのチップは、「Cranford」や「Potomac」という開発コード名のシングルコアモデルになると、Dracottは説明した。
2006年前半には、初めてのデュアルコアXeon MP製品が登場し、これに続いて同年後半には、より高速な「Tulsa」というモデルが出されることになる。Intelはこれまで、このチップの登場時期について、2005年もしくは2006年としか述べていなかった。
翌2007年になると、Xeon MPの最初のマルチコアチップ(開発コード名「Whitefield」)が発売される。Dracottはこのチップに搭載されるコアの数を明らかにしなかった。
Intelはすでに、同社のプロセッサにHyperThreadingという技術を追加している。これは1基のチップで同時に2つのタスクを処理できるようにするもので、デュアルコアに応用すれば、通常のチップ4基分に相当することになる。
IntelのLouis Burns(デスクトップグループ共同マネージャ)は今月、IntelではデュアルコアのサーバチップでもHyperThreadingを採用していくと語った。
サーバアプリケーションやオペレーティングシステムのほとんどは、すでにマルチプロセッサで動作するよう調整されている。しかしBurnは、デスクトップ用のデュアルコアチップでHyperThreadingが使われるかどうかについてはコメントを控えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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