米Transmetaは5日(米国時間)、パソコン以外の機器向けに設計したCrusoeプロセッサ2種を発表した。
同社はノートパソコン用の小型省電力チップの設計で有名だが、同社によると新しいCrusoe TM5700およびTM5900チップは、コンピュータ端末からブレードサーバやプリンタ、コピー機、家電といったさまざまなハードウェアにも、同様の(小型で省電力という)特性を提供するよう設計されたものだという。
1GHzで動作する新チップは、同社が現在販売しているTM5800チップの半分の大きさで、わずか21mm四方のパッケージに入っており、ブレードサーバのような機器の内部に簡単に収まるようになっている。また、このチップを採用する顧客がより小さな機器を設計する上でも役立ちそうだ。
Transmetaでは、このチップを今月中に発売する予定だ。同社はしばらく前から、非パソコン分野に進出して売上増を図る取り組みのなかで、パソコン以外のハードウェアメーカーに自社チップの採用を働きかけてきた。2003年1月には、同社はキャッシュレジスターなどの機器用のチップシリーズ、Crusoe SEをリリースしている。
「Transmetaは、既存のCrusoe TM5800プロセッサの半分のサイズのソリューションを提供する。これによりシステム設計者は、Transmetaのハードウェアおよびソフトウェアアーキテクチャの、高性能で放熱量が少ないという証明済みの特性を、さらに小型で、冷却ファンを持たないさまざまな製品の設計に導入できるようになる」と、Transmetaの最高経営責任者(CEO)Matthew Perryは声明のなかで述べている。
新しいCrusoeプロセッサはどちらも同じ回路を使用しており、1GHzのクロックスピードで動作するが、若干異なる部分もある。TM5900チップは2次キャッシュが512KB、TM5700 では128KBとなっている。
Transmetaは現在までに、自社の新チップ開発に関して複数の企業と協力していることを明らかにしている。同社は、TM5700もしくはTM5900ベースの製品を発売予定の企業の1つとして、シンクライアント機器メーカーのWyse Technologyの名を挙げた。
Transmetaは、今四半期中にTM5900のリファレンスプラットフォームを提供し、同チップの採用を検討する企業各社がこれを評価し、また搭載機器の設計を始められるようにする。このリファレンスプラットフォームには、設計ガイドや配線図、プロセッサの仕様書やソフトウェアが含まれる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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