Microsoftが、欧州における独占禁止法違反を理由に欧州の規制当局から莫大な制裁金を科されたのを不服とし欧州の裁判所に上訴している問題で、同社の主席顧問弁護士を務めるBrad Smith氏は米国時間11月14日、早ければ12月にも欧州の裁判所から上訴に関する回答を受ける予定であることを明らかにした。
ワシントン州ベルビューで開催されたMicrosoftの株主総会の質疑応答で、Smith氏は、「遅くとも向こう数カ月以内に(上訴に関する)裁定が下される見込みだ」とし、さらに「(裁定は)12月から3、4月の間に下されるというのが大方の見方だ」と説明した。
欧州連合(EU)の反トラスト当局は、2004年3月にMicrosoftに対し6億ドルの制裁金を科したが、Microsoftはこの裁定を不服とし欧州の第一審裁判所に上訴した。
Smith氏は、たとえいなかる内容の判決が下されようとも、Microsoftや業界にとって(事態は)より「明確」になるだろう、と語った。
Smith氏は総会の中で、「われわれは皆、今後の成り行きを見守る必要がある」とし、さらに「われわれだけでなく、欧州の他の多くの人々が、われわれが明確な裁定を受け、他のことに力を入れられるようになることを期待している。これは間違いない」と語った。この総会の模様はインターネット上でも放送された。
欧州の規制当局は7月に、Microsoftが2004年の裁定を遵守しなかったとして同社に3億5700万ドルの追加制裁金を科した。Microsoftはその追加制裁金についても上訴している。
Smith氏の一連の発言は、ある株主がMicrosoftの幹部らに対して行った次の質問に対してなされたものだ。「欧州の規制当局はいつまでMicrosoftにつきまとうつもりか。彼らには、Microsoftを責任から開放するつもりがあると思うか」
Smith氏もこの問題が長期化していることについて同意した。「(この問題は)かれこれ8年間続いている」(同氏)
また総会では、同社が提案した取締役らが選任された一方、3つの株主案が否決された。また、同社の最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏と会長のBill Gates氏が講演を行った。2人は、総会当日に発売された音楽プレーヤーZuneのデモも披露した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」