Intelのホームエンターテインメント向けマーケティングキャンペーン「Viiv」について、Dellが同社PCにおけるプロモーションを停止している。これにより、Intelにとって重要な家庭用ブランドであるViivが、世界最大のPCメーカーの販売戦略から年末商戦を前に閉め出される結果となっている。
2006年に入ってDellは、同社主要PCである「XPS」シリーズの販売において、Viivロゴとその技術を全面に押し出していた。Dellの広報担当者によれば、同社の「Demension E520」「XPS210」「XPS410」ではまだIntelのViivプログラムをサポートしている。しかし最近では、DellのPC販売サイトを見ても、これらのPCがViiv技術を採用していることを知るのは難しい。配送されたPCの箱にViivのカラフルなロゴシールが貼られているのを見て、採用を初めて知ることになる。
さらに、Dellと同社のゲーム関連子会社であるAlienwareは米国時間10月9日、Advanced Micro Devices(AMD)のデュアルコア「Athron 64 X2」プロセッサ搭載PCとともに、「AMD Live」ソフトウェアへの対応について発表した。AMD Liveは、IntelのViiv同様にハードウェアおよびソフトウェア技術の集合体で、PCをホームエンターテインメントネットワークの中心に据えることを促す役割を持っている。
Intelの広報担当者は、Viivや「vPro」のようないわゆる「プラットフォームブランド」よりも、新しい「Core 2 Duo」プロセッサの性能を全面に押し出すよう、提携各社に対して同社は働きかけているところだと述べる。これは、2005年1月に同社の最高経営責任者(CEO)Paul Otellini氏が敷いた戦略から離れることを意味する。当時、社長兼最高執行責任者(COO)であった同氏は、デジタルホームやデジタルオフィスといった異なる領域のプラットフォームブランドを作り出す5つの部門にIntelを再編した。一方、Hewlett-PackardやGatewayのウェブサイトでは、ホームエンターテインメント用デスクトップの説明の横に大きくViivロゴを現在でも表示している。
IntelのViivブランドは鳴り物入りで登場したが、ノートPC用技術である「Centrino」のようなインパクトをPC市場に与えることができなかった。IntelがPCメーカーに対して、マーケティング支援と引き替えに、特定の製品構成を利用することを要求するという点では、基本的なアイデアはViivもCentrinoと同じである。しかし、パートナー企業が製造するViivプログラム認定ネットワークデバイスは、リリースが遅れがちである。また、PCが無線ネットワークデバイス、携帯メディアセンター、テレビとコンテンツを共有するために必要なソフトウェアをIntelがリリースしたのは、ブランド立ち上げ後数カ月たってからだった。
同時に、ViivまたはAMD Live対応PCを購入するのはインテルまたはAMDのエンターテインメントブランドだからという点や、それらのPCが楽曲、写真、動画を家庭で交換するために使われている点は証明されないでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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