東京ビッグサイトにて10月26日より10月29日まで「WPC EXPO 2005」が開催された。10月27日にはIntelデジタルホーム事業本部副社長、コンテンツ・サービス事業部長のケビン・コルベット氏が登場し「暮らしを変える、ビジネスが動く、デジタルエンタテイメント新時代とPCの未来」と題して基調講演を行った。
デジタルホーム事業本部副社長 コンテンツ・サービス事業部長のケビン・コルベット氏 |
コルベット氏ははじめに「インテルはインテルデジタルルームで我々はリビングルームを改革していく」と語った。PCが進化し、オンライン上にある映像や音源などを扱うデバイスとなり、すべての情報にアクセスし、管理できるようになる「デジタルエンタテイメント時代」が到来するという。
「PCの存在は常に変化している」とコルベット氏は語る。かつてPCは生産性を向上するためのツールであったが、それが今ではテレビと一体化し、さらにブロードバンドと組み合わさることで自由にコンテンツを手に入れ、楽しむ事が可能となった。PCとテレビの融合、そしてブロードバンドにより、新しいエンタテイメントを体験できるようになると説明した。
その一方で、同氏は「多数のコンテンツにユーザーが圧倒されてしまう可能性がある」とも語り、文字での直接検索のほか、映画のポスターやCDジャケットなどの画像から視覚的に視聴したいコンテンツを検索できる、現在研究中の新しいユーザーインターフェースのデモを公開した。
Viivプラットフォーム搭載の試作機「Golden Gate」 |
そしてインテルが進める「デジタルエンタテイメント時代」の新プラットフォーム「Viiv」を紹介した。Viivは同社が2005年8月に発表したWindows XP Media Center Edition(Windows XP MCE)向けのエンターテイメントPC用プラットフォームだ(関連記事)。同社がかつてCentrinoプラットフォームを提唱した結果「数年の間にノートPCの約9割に無線LAN機能が搭載された」と語り、Viivについて、「Centrino同様にプラットフォーム戦略を進める」とした。公演後のQAセッションではViiv搭載製品の登場について明言しなかったものの、来年のCESのタイミングではないかとにおわせる発言もあった。
また、規格の重要性にも触れ、「規格が整うことにより、インテルだけでなく、エコシステム全体の成長が見込める」と語り、ホームネットワーク規格のDLNA、コピー保護規格DTCP-IPの重要性をアピールした。
そのほかプラットフォームの普及に重要なコンテンツについては、日本テレビの「第2日本テレビ」などを例に挙げて日本でのVODコンテンツの普及が始まっていると述べ、同社が吉本興業と協力して(関連記事)提供する「ZZZ.TV」などViiv対応のコンテンツを紹介した。
最後に同氏は「テレビとPC、ブロードバンドを組み合わせて、コンテンツの体験を大きく変えてくれる、これまでにないエンターテイメントの体験ができる。我々はパソコン業界としてこのエンタテイメントを実現したい」と公演を締めくくった。
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