IBMのPC事業部門で取締役を務めた後、Lenovo最高経営責任者(CEO)に就任したStephen Wardが、同職を退任した。同氏の後任には、Dellでアジア地域を統括してきたシニアエグゼクティブの1人であるWilliam Amelioが就任する。
Lenovoでは、IBMのPC事業部門を買収してからの統合作業が円滑に進んでいると思われていた。だが、今回の人事発表をきっかけに、統合後のLenovoの状況を不安視する声も広がっている。一部のアナリストは、文化的な問題や、ブランディング、マーケティング戦略に対する考え方が、Lenovoと旧IBM PC事業部門の間で食い違ったのではないかと指摘する。
Wardは、IBMがPC事業部門をLenovoに売却する際に一役買った人物だ。同氏は今後、Lenovoの顧問役として、社内の統合作業を支援していく。
NPD TechworldのStephen Bakerは、Wardがいずれ退任するだろうと予測する人も存在したと述べたうえで、退任の時期がこんなに早く訪れるとは思わなかったと説明する。
「この時期にWardが去るのはとても残念だ。統合に関してやるべきことは山ほど残っている。多くの人にとって、これは受け入れ難いことだろう」(Baker)
LenovoがIBMのPC事業部門を買収すると発表したのは、2004年12月のことだった。この取引は2005年5月に完了している。LenovoとIBMの両社は、昨年時点において、共通ブランドの確立に向けた統合の第一段階が終了するまでに18カ月かかるだろうと述べていた。
Lenovo会長のYang Yuanqingは声明のなかで「IBM PC事業部門との統合は順調に進んでおり、組織的な統合については、すでに完了した。さらなる成長に向け、計画を前倒しして、作業を進めたい。SteveとLenovo取締役会は、今こそが、転換の時期だと判断した」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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