市場調査会社iSuppliが今週発表した、企業の半導体購入額ランキング予測で、中国のレノボがトップ10入りを果たした。
2005年に入ってIBMのPC部門を17億5000万ドルで買収したLenovoは今年、半導体の購入に43億ドル以上を費やすだろうと、アナリストらは予測する。その結果、世界半導体購入ランキングにおけるLenovoの順位は、東芝を抑え9位に浮上するものと思われる。Lenovoは2004年、半導体の購入に10億ドルを費やし、世界第36位につけていた。
一方、同調査レポートによれば、IBMは、2004年の第9位から今年は第16位へと順位を下げている。
また、同調査レポートでは、IBMのPCビジネスを獲得したことが同社の成長を牽引しているとしたうえで、Lenovo自身が中国以外にも事業を拡大しようと努力していることにも言及している。Lenovoは中国では既に市場をリードする存在になっている。調査会社IDCによると、コンピュータ出荷数で見たLenovoの順位は、DellやHewlett-Packard(HP)に続く第3位であるという。
「世界のエレクトロニクス産業において、中国の躍進は続いている。より多くの中国企業が半導体購入においてランキング入りすることを期待している」とiSuppliのアナリストは声明で述べた。
半導体購入予測ランキングの1位につけたのは2005年もHPだった。HPの半導体購入額は137億ドルになるものと推測される。2位Dellの半導体購入額は124億ドルになる見込み。3位はNokiaで、同社の購入予定額は87億ドル。その他第10位までには、Lenovo以外に、松下電器、ソニー、Motorola、Siemens、 Samsung Electronics、東芝が入っている。
iSuppliによると、これらの企業は強い購買力を背景に、世界の半導体市場において多大な影響力を持ち、部品メーカーと有利な条件で取引をしているという。半導体業界では、部品メーカー自身やその製品の成否は、これらの企業にかかっていると言っても過言ではないという。
2005年におけるDellとHPの半導体購入額成長率は、業界平均の6.8%を上回るとiSuppliのアナリストらは予想している。
上位10社のなかではLenovo以外に、MotorolaやSamsungも、市場の成長率より速いペースで、半導体購入額を増加させる見込みだ。
iSuppliによる2005年の予測は、世界各国の169企業における半導体支出額を対象として算出された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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