Microsoftは8日(米国時間)、ライバルのNovellとの間で重要な和解に達した。また同社は、EUによる対Microsoft訴訟を支持していた業界団体、Computer & Communications Industry Associationとも和解に達した。
Microsoftは、NovellのNetWareオペレーティングシステム(OS)に関するNovellとの訴訟で、5億3600万ドルの和解に達したと発表した。
この和解により、NovellはMicrosoftに対するEUの反トラスト法違反訴訟から撤退することに同意したことを明らかにした。
Novellは、EUによる訴訟のなかで「有用な」役割を担ってきたと感じているが、同社はこの訴訟から手を引きたいと考えていたと、同社法務部長のJoseph A. LaSala Jr.は述べている。Microsoftに対する制裁を決定したEUの判決は、現在上訴中で保留されている。
これに関連して、Microsoftは8日にComputer & Communications Industry Association(CCIA)とも和解に到達したと発表した。CCIAはMicrosoftとEUの反トラスト法問題に関係するハイテク業界団体だ。
MicrosoftとNovellは1つの訴訟で和解したものの、別の問題では合意に到らなかった。Novellは同じく8日、今週中にMicrosoftに対して、NovellのWordPerfectソフトウェア事業関連の反トラスト法違反訴訟を起こす計画であることを明らかにした。Novellはこの訴訟でMicrosoftに損害賠償を要求するが、その金額は明らかにされていない。
このWordPerfect訴訟では、NetWare訴訟の時と同様、1990年代中頃のMicrosoftのビジネスのやり方が争点となる。Novellは当時のMicrosoftのやり方法が反競争的だったと訴えている。同社によると、WordPerfect訴訟はユタ州の連邦地方裁判所に提出されるという。
「WordPerfect関連の訴えを、我々が適切と考える形で解決することができなかった。我々は法廷でこの問題を解決する用意がある」とMicrosoftの法務部長Brad Smithは声明を出している。
Microsoftは最近これ以外に、同社に対する2件の大型訴訟で和解している。今年の4月には、Sun Microsystemsと10年間の契約を結んだが。この契約でMicrosoftはSunに反トラスト法訴訟の和解金7億ドルと、特許訴訟の和解金9億ドルを支払うことになった。
また2003年5月には、同社はTime Warner(当時のAOL Time Warner)と広範囲に及ぶ和解契約を結び、7億5000万ドルをTime Warnerに支払っている。この和解では和解金の他に、ソフトウェア配信やデジタルメディアで両社が協力することなどが取り決められた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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