2008年もケータイ電話の夏商戦が始まりました。注目は何といってもiPhone3Gです。今まではキャリアが話題の中心でしたが、CP(コンテンツプロバイダー)の話題もiPhoneに集中しています。
テレビ業界にもiPhoneの話題は伝染しています。もともとクリエイターの中にはMacを利用しているケースが多くみられ、アップル社ファンが存在しています。その影響かもしれません。
そして、民放ワイドショーでもiPhone発売が大きく取り上げられていました。キャスターやコメンテーターの中には、「すぐにでも予約する!」とのコメントをしている人も見受けられ、さらに驚いたことは、NHKのニュースでiPhone発売日を報道していたことです。事件でない限り、社名や商品名を伝えることのあまりないNHKがiPhone、アップル社を取り上げたことです。それもトップニュースで‥。それほどすごい話題だったのですね。
そんなiPhoneが売れないワケがありません。最初はテクノロジ最先端ユーザーだけが騒いでいるのだと思っていましたが、NHKから民放のワイドショーに至るまで話題を独占したことで一般の人にまで影響を与えています。
一世代前のiPhoneはアメリカで話題になりましたが、出荷数はそれほどでもなく、日本での反響にアメリカでも面白おかしく伝えられているようです。そういった意味で改めてテレビの力を感じた次第です。
では、現在の予約状況はというと‥、公表されていないのが現状です。孫社長が「発売と同時に売り切れる」と発言したように、初期ロットを超える注文があったと予想されます。ソフトバンクユーザー以外でも予約したいという率が高かった、とプレス発表した調査会社もあったようです。
一方、他社の夏商戦はというと、NTTドコモはブランドケータイを、auはスポーツケータイを売りに戦っていくようです。
ドコモのブランドケータイ「PRADA Phone by LG(L852i)」はプラダと韓国LGが提携して生まれたもので、既に欧州では07年3月に発売されており、100万台近く販売されています。ブランド物なので値段も10万円程度し、機能も限定されていますが、ブランド好きにはたまらない商品だと思います。目標ロットには達するでしょう。
auはオリンピックイヤーということもあり、アディダスと連携し、スポーツとケータイをコラボレーションするコンセプトを打ち出しています。ランニング時のカロリー消費を計算し、ビューティサポートをするなど、一見、異種であるスポーツとケータイを近づける試みで夏商戦に望んでいます。
3社それぞれのキーワードはコラボレーションです。ソフトバンクはアップル、ドコモはプラダ、auはアディダスといった具合です。ケータイ普及が限界に近づいている中、各社の増減はシェアの奪い合いになっています。
今後、異業種との様々なコラボレーションが活発化してくることが予想されます。しかし肝心なのはキャリアのカラーをしっかり示すことだと思います。
話題は一過性のものです。結局、ケータイは通信ツールなのです。誰もが使いやすく、わかりやすいサービスをユーザーは求めているのです。
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