NTTドコモは4月23日、携帯電話のフラッグシップモデル904iシリーズ5機種を発表した。D904i、F904i、N904i、SH904iの4機種は5〜6月に発売予定で、P904iは6月発売の見込み。より薄く、高機能を目指したラインアップだが、ワンセグ対応は、F904iの1モデルのみ。FOMAハイスピード(HSDPA)にはN904iが対応しており、今後はそれらの機能が標準になっていくとして、あえて型番に“TV”や“HIGH-SPEED”などは付けなかったと説明した。
今回の904iシリーズの目玉機能は3つある。その1つが、1台分の携帯電話で2台分の機能を持てる「2in1(ツーインワン)」機能だ。全5モデルが対応している。
2in1は、月額945円の料金を支払うと、新たな電話番号とメールアドレスが持てるというもの。価格設定についてNTTドコモ 執行役員 プロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部長の夏野剛氏は、「他社さんの白いプランにぶつけてみました」とコメントし、会場を沸かせた。
これまでにも基本契約番号に最大2つの付加番号をプラスできるサービス「マルチナンバー」があるが、2in1では電話帳やiモードメール、着信履歴など細かく個別に管理できるのが特徴だ。プッシュトーク、海外ローミングなど、一部の機能は個別に管理できないものの、留守番電話や転送電話などには対応してしている。
同社によれば、最近では固定電話を持っていない人がほとんどで、仕事とプライベートの使い分けだけでなく、予約や宅配、書類への記載など、用途分けとしての番号は需要は高いと見ている。
2つめは、マイメニュー登録すると定額料金で音楽をダウンロードできる「うた・ホーダイ」だ。従来のnapsterでは、PCでダウンロードしてケータイに転送していたが、うた・ホーダイではケータイから直接ダウンロードが可能になる。なお、PC/ケータイのいずれからもダウンロードでき、価格は変わらず月額1980円。このほかにも、音楽配信サービス業者数社が対応予定だ。こちらも、全モデルに標準搭載している。
3つめは、任天堂の「Wii」のように携帯電話を傾けたり振ったりして楽しめる「直感ゲーム機能」だ。D904i、P904i、SH904iの3機種が対応している。夏野氏は「Wiiなどの一人でやっても楽しいバージョン」としており、対応コンテンツとしては「首都高バトル」や「塊魂」など68タイトルが用意されている。
このほか、フルブラウザ、3Gローミング、GPS、デコメ絵文字、メガiアプリ、iCお引っ越しサービスには全モデル搭載している。
夏野氏は、発表会の冒頭から「ドコモは反撃をさせていただきます」と切り出し、「(これらの新ケータイでユーザーの)人生をバージョンアップさせていただきたい。他社さまはぜひご覚悟ください」と、挑戦的な発言も飛び出した。
また、「(他社と比べて)勝っているところも負けているところもある。抜きつ抜かれつの競争に見えるかもしれない。しかし、ネットワークと端末をシンクロする今回のサービスは、来月再来月にポーンとできるものではない。今までの中でも結構自信はある」と笑顔を見せた。目標は、「実数よりも厳しい評価をいただくことが多いので、負けていると言われなくなること」とコメントした。
通例ならば、この時期に発表される新モデルは、昨年10月に発表された最新シリーズ903iシリーズのセカンドモデルとして903iSとして発表されるところだ。今回、904iシリーズとして発表したことについて、「型番を変えるにふさわしい大きな機能が載った」(夏野氏)とし、今年後半に発表される新端末は905シリーズになるだろうと語った。
シリーズ名 | 特徴 | 発売時期 |
---|---|---|
D904i | よりスリムになったスライドケータイ。FMラジオも搭載 | 5〜6月 |
F904i | 3.1フルワイド液晶。ヨコモーションケータイ | 5〜6月 |
N904i | 3インチワイドVGA液晶のHIGH-SPEED対応ケータイ。アレッシイのデザインを手掛けるスタファノ・ジョバンノーニ氏とのコラボレーションモデル | 5〜6月 |
P904i | カスタムジャケット対応のワイヤレスミュージックケータイ。自動ロックと解除に対応した「あんしんキー」が付属 | 6月 |
SH904i | タッチパッド操作ができる「TOCH CRUISER」搭載の、3インチワイド液晶ケータイ | 5〜6月 |
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