KDDIと三菱東京UFJ銀行は4月26日、携帯電話向けのインターネット銀行を共同で設立することに合意したと正式に発表した。携帯電話を使った電子商取引(EC)などでの決済市場を狙う。
KDDIと三菱東京UFJ銀行は、1対1の比率で出資し、5月をめどに新銀行の母体となる設立準備会社を立ち上げる。関係当局の許認可が下りることを前提に、2007年度前半の早期に新銀行を設立して、サービスの提供を開始する予定だ。
両社は、新銀行を設立する目的について「年間数兆円にのぼる携帯電話利用に関する家計支出を取り込むため」と説明する。特にモバイルEC市場は近年急激に伸びており、ここを新たな収入源とにらんでいる。なお、KDDIのライバルにあたるNTTドコモは、三井住友グループと提携し、非接触ICチップを搭載したおサイフケータイでクレジット決済ができる事業を開始している。
新しく設立する銀行では、KDDIと三菱東京UFJ銀行のインフラや事業基盤、ノウハウを融合させることで、携帯電話を主なチャネルとした新しい金融サービスを提供する。
具体的には、2500万人以上のKDDIグループの携帯電話加入者向けを中心に、携帯電話番号での振り込みや、携帯電話から簡単かつ即時に口座開設ができるサービス、ショッピングやオークションなどで利用できる決済サービス、携帯電話から手軽に利用できるコンシューマーファイナンスサービスなどを予定している。また。携帯電話を通帳として利用できるサービスも検討している。
なお、携帯電話番号での振り込み、即時の口座開設については、両社が共同で特許を出願している。
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