ソーシャルメディアはいまだにβ版!?

鳴海淳義(編集部) 執筆:清野賢一 アドバイザー:福島慎一 監修:海老根智仁(株式会社オプト)2008年06月30日 14時52分

 eMarketerのデータによれば、全世界でのソーシャルメディア広告市場は2011年に82億ドルになると予測されており、今後の広告出稿量は増えると想定されています。

SNS市場検証

 では今後の日本のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)市場がどうなるのか。以下のように整理してみました。

 <ポジティブ要因>

  • 動画共有サイト、SNS等への広告出稿量はいまだ増加傾向
  • PV数、会員数は微増
  • 広告主の注目しているマーケティング手法に“CGMを活用する”は常に上位ランクイン

 <ネガティブ要因>

  • ブログ(SNSなど)開設数の鈍化
  • SNSサイト、動画共有サイトのユーザーの8割はROMユーザー(読むだけで書き込みをしないユーザー)
  • SNSに飽きだした消費者の存在(特に男性ユーザーが顕著

  • mixiのPVは増えているが、利用デバイスはモバイルに移行

 上記のとおり、広告主、サプライヤー、 メディア側に起因したポジティブ要因はあるものの、ユーザーサイドにはネガティブ要因が多く、今後の課題は多いと思われます。

ユーザーが飽きないSNS

 上述のCNET Japanの記事から考えると、ユーザーがSNSに飽きている理由は大きく以下二つに分けられるかと思われます。

  1. 内容そのものに飽きを感じた=(「時間が無いから」と同一意見とする)
  2. SNS上でのコミュニケーションに纏わる事柄が面倒だから

 2)SNS上でのコミュニケーションに纏わる事柄が面倒だから、という理由に関しては、仕組みの改善などで対応できるかもしれません(例えば、プロフィール公開手法を制限したfacebookなど)。現在も多くのSNSでその取り組みがなされていることでしょう。

 しかし、そのような「仕組み」という箱を作るだけでユーザーを滞留させるには限界が来ているのではないでしょうか。本編では、そのような疑問から、1)内容そのものに飽きを感じたという理由に注目したいと思います。

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