明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
さて早速ですが、大晦日の日経新聞に興味深い記事が掲載されました。「ブロードバンドでインターネットを利用する人たちは夜九時から十一時までの『ゴールデンタイム』にパソコンに向かうことが多い。(中略)国立情報研の福田健介・准教授によると『調査を始めて三年間でゴールデンタイムに利用が集中する傾向が高まっておりネット利用とテレビの視聴との競合がうかがえる』と話す」(2007年12月31日 日本経済新聞 19面から引用)。
果たして本当にネット利用とテレビ視聴は競合するのでしょうか?エンドユーザーはどちらかを利用している状況になっていくのでしょうか?
日経リサーチが昨年実施しました「テレビ・新聞・パソコンの利用時間帯」調査結果をみてみましょう。(調査対象:16歳〜69歳の一般個人男女、調査日時:2007年8月23日〜27日、有効回答数:5310人)
これを見ると、確かに平日の利用時間帯は、21時台に「テレビ」(62.5%)、「パソコン」(49.6%)と重なっております(同ウェブ記事抜粋)。
また21時台でいずれかのメディアを利用している4143人(全体の78%)のうち、「テレビ」「パソコン」を利用しているのは、44.4%(35.4%+9.0%)で、「テレビのみ」30.3%や「パソコンのみ」17.4%より多いのが実態です。また『「テレビ」「パソコン」を利用』(44.4%)は、『「テレビ」「新聞」を利用』13.2や『「新聞」「パソコン」を利用』10.5%よりも随分割合が大きいのがわかります(同ウェブ記事参考)。
つまり単独のメディア利用よりも、「テレビ」「パソコン」の組み合わせ利用が多いこと、組み合わせ利用の中でも、「テレビ・パソコン」が相対的にセット利用されていることが多いわけです。
冒頭、テレビとパソコンは、「競合」という言い方をしましたが、現時点では、十分「共存」できるメディアと私は認識しています。最近こそ、テレビCMと検索エンジン広告を組み合わせる企画が一般化しつつありますが、それに次ぐ方法論の確立と販売することができるAEの教育こそが、双方の市場を継続的に伸ばすための第一歩になるわけです。
大手広告代理店退職後、財団法人社会経済生産性本部において経営コンサルタントの認定を受け、その後1999年9月株式会社オプト入社。2001年1月より同社代表取締役COO。2006年1月より同社代表取締役CEO。慶應義塾大学経済学部卒、産能大学大学院経営情報学研究科(MBA課程)卒、中小企業診断士。デジタルハリウッド大学院教授(「インターネットマーケティング」担当)。「サイバーコミュニティを使った『ニーズ調査』の有効性に関する比較研究」(経営情報学会2000年、共同研究)、「インターネット広告による売上革新」(同文舘出版2006年、共著)等学会・講演活動多数。
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