サイドバー症候群--ユーザー獲得をめぐるWeb 2.0企業の新動向 - (page 2)

文:Bilal Hameed 翻訳校正:吉井美有2007年04月24日 08時00分

サイドバー症候群が示唆するもの

 これら3つのサービスは、今後出てくるものの始まりに過ぎない。他の企業も大急ぎでブラウザサイドバーのアドオンを出してくるだろう。しかし皮肉なことが1つある。ユーザーはサイドバーを1つしか持てないのだ。1人のユーザーはサイドバーにIMクライアントを入れるかソーシャルネットワークを入れるかのどちらかで、両方を使うことはできない。それがブラウザのスタートページになるからだ。これが、サイドバーの利用をユーザーや注目を集めるための戦術として使う際の限界となるだろう。

 それでもサイドバーがオンラインサービスから見て最も魅力的なスペースである以上、この場所は戦場になるだろう。大手プレーヤーはブラウザベンダーと提携して、現在ツールバーで行っているようにサイドバーをブラウザそのものと一緒に出荷するだろう。このため、複数のGoogleサービスの機能を持ち、今後Firefoxと一緒に出荷されるであろう「Googleサイドバー」には注目するべきだ。

 GoogleがすでにMozillaと提携しており、Googleがツールバーからの検索で生まれる収入を分配する見返りに、MozillaにFirefoxと一緒にGoogleツールバーを出荷させていることに注目してほしい。Mozillaがこの提携から得ている年間収入は2005年には2800万ドルだった。サイドバーも同じようにGoogleやその他の企業にとって魅力的だろう。

 追加情報:MozillaのAsa Dotzler氏はGoogleとFirefox間の合意について明らかにした。「GoogleツールバーはMozillaのFirefoxと一緒に出荷されているわけではない。GoogleはGoogleツールバー付きのバージョンのFirefoxを出荷している。Mozilla Firefox自体はいかなるサードパーティーツールバーとのセット版も出荷していない」としている。

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