2007年11月30日、韓国でもようやく「セカンドライフ」への入り口となる、韓国語サイト「Sera Korea」がオープンした。まだこれから追加すべきコンテンツが多いため、試験サービスという状態だが、ウェブサイト作りが急ピッチで進んでいる。
韓国での運営は、米Linden Labと契約したT-Entertainemnt(以下、Tエンタ)が請け負っている。同社はオンラインゲームの開発や広報、音楽制作や流通、芸能人マネジメントなど、幅広い分野を手がけるエンターテインメント企業だ。
同社がLinden Labとの契約に踏み切ったのは「今後3Dインターネット市場は大きくなるしかない」(Tエンタ)との確信があったからだ。インターネットコンテンツの3D化への動きは、セカンドライフならずともあちらこちらで見られる。たとえばSK Communicationsの「サイワールド」でも今後アバターを3D化する計画があるといい、セカンドライフへの対抗策かとも見られている。
こうした流れの中、3Dサービスでは既に地位を確立しているLinden Labとの提携に魅力を見出したTエンタと、韓国に本格進出したい意向のあったLinden Labとの間で、利害が一致した。
現在は「多くの企業と、Second Lifeに進出してもらうための契約を進めている」(Tエンタ)段階ということで、実際に進出している企業はそれほどないようだが、ITソリューション企業のLG CNSのように、既に自社の広報館をオープンした企業から、社内コミュニケーションのために利用している企業もある。また「韓国最初のセカンドライフディベロッパー」を名乗るACID CREBIZでは仮想ソウル市を構築するなど、セカンドライフ専用の新たな企業も現れている。
一方ユーザーに目をやると、韓国版セカンドライフの会員は「約10万人。そのうちアクティブな会員は3〜4万人程度」(Tエンタ)という。韓国ユーザーの場合、チャットなどを通じた仲間作りや、一定の場所に一定時間いるとリンデンドルが稼げる「キャンプ」を好んで利用しているほか、自ら歌う姿を動画で披露するといった人も増えているようだ。また少数派ではあるが、スキンや衣装などを作って販売する人もいるという。
こうして見ると、さまざまな面において「これから」といった感がぬぐえない。そこは試験サービスなので仕方がないといったところかもしれず、「2008年1月頃の予定」(Tエンタ)という本サービスを待たなければならなさそうだ。
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