新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた頃から徐々に価格を上げ続けていたビットコインが米国時間11月30日、最高値を更新した。CoinDeskのビットコインプライスインデックス(BPI)によると、同日1万9850ドルに達し、2017年に記録したこれまでの最高値を上回った。
最高値を更新するまでの道のりは長かった。ビットコインは、2017年12月に2万ドル近くまで上昇した後暴落して、1年後には取引価格が3000ドル強まで落ち込んだ。
前回の価格高騰をけん引したのはアジアの投資家だったが、今回の上昇は、北米の機関投資家の関与によるものだと指摘する記事がCoinDeskに掲載されている。
Twitterの最高経営責任者(CEO)を務めるJack Dorsey氏が創設した決済サービス企業Squareは10月、ビットコインに5000万ドル(約52億円)を投資したことを発表した。「ビットコインは将来、よりユビキタスな通貨になる可能性を持っていると信じている」と、Squareの最高財務責任者(CFO)を務めるAmrita Ahuja氏は述べていた。
PayPalなどの企業も、この市場に参入している。Squareによる発表の数週間後、PayPalは、2021年初頭に同社プラットフォーム上での、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨の購入、保有、売却を可能にすると発表した。金の保有はインフレ時に有効な「価値貯蔵」の手段となりうるが、仮想通貨はこの点で金を代替できるとみなすアナリストもいる。
ビットコインは価格変動が非常に激しい。11月30日に最高値を更新した後、ビットコインの価格は少し下落し、本稿掲載時点で1万9600ドル前後を推移している。それでも、今回の上昇相場で価格は2万ドルを超え、長期的にはさらに上昇相場が続くと予想するアナリストもいる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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