2014年型Kindleの使用感は基本的に、2013年に発売されたKindle Paperwhiteから内蔵ライトを取り去り、タッチスクリーンの応答性を少し落としたものと言えるため、褒めちぎることは難しい。プロセッサの駆動周波数は旧モデルから増加しており(800MHzから1GHzに)、応答性も多少は向上しているが、電子書籍を読むという観点から見た総体的なエクスペリエンスはKindleとして期待通りの水準であった(そして、Barnes & NobleやKoboが販売している電子書籍リーダーなどとも同等の水準であった)。全体的にみた場合、この製品は極めてよくできている。また、Amazonの電子書籍のエコシステムは、電子書籍の巨大なライブラリ(正確な数は分からないが、数百万という単位になるはずだ)と、Amazon.comの「Amazon Prime」会員向け「Kindle Owners' Lending Library」(特定のタイトルを月に1回借りられる)、月額9.99ドルで電子書籍やオーディオブックを好きなだけ利用できる新しいサブスクリプションサービス「Kindle Unlimited」(ScribdやOysterが提供するサービスとよく似ている)によって業界のトップに君臨し続けている。
Koboのような一部の競合他社は、ページをめくるたびに発生する電子インク上のゴースト効果をなくすための画面の明滅を減らそうと取り組んでいる。2014年型Kindleでは、7ページから20ページ弱のところで画面のリフレッシュが発生していた。ほとんどの人は画面の明滅など気にならないかもしれないが、気になる人もいるはずだ。
Kindleの機能やインターフェースに深入りするつもりはないが、このプラットフォームは成熟を続け、新たな機能が追加されてきている。米国では子ども向けの「Kindle FreeTime」や、「Vocabulary Builder」(調べた単語が自動的に追加される)は今や、Amazonの電子インク式電子書籍リーダーであるKindleシリーズすべてに搭載されている。また、同社は米国で「X-Ray」(書籍内の関連情報を浮かび上がらせる検索が行える)という機能も拡張している。さらに同社が2013年に買収した、読書と書評のSNSであるGoodreadsも統合されている。
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