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サマータイム導入をどう考えますか?

2011年4月6日 16時00分
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 東日本大震災後の電力供給不足を補うために、今夏よりいかに電力消費を抑えるかが議論されています。


 3月25日には官房長官である枝野幸男氏が、需給ギッャプを埋める方法として「産業活動のあり方や生活様式の変化などにも対策を広げる」との考えを示しました。


 こうした電力対策の1つとして真っ先に挙げられるのがサマータイム制度です。夏の間だけ時計を1時間進め、涼しい時間帯から仕事を始めて夕方は早めに仕事を切り上げることで、節電を実行するものです。


 果たしてその実現性、システム的な課題、効果のほどはどうなのでしょうか。パネリストの皆さんのご意見を聞かせてください。


  • 神田敏晶
    神田敏晶さん (ビデオジャーナリスト)
    【原稿】【CNET】サマータイム導入をどう考えますか?

    「節電」対策のみで、サマータイム導入による「影響」と「効果」を考えた場合、「影響」はあるが、「効果」はないと考えている。しかし、ボクは賛成派のひとりだ。

    サマータイムを導入すると、20世紀なかばから動いていた基幹業務系のシステムは、大幅な変更が余儀なくされ「影響」は多大だろう。概念としての時間は変わることなく動いており、それが1時間も早まり、また、60日前後で1時間もとに戻される。そんな事態を、想定していなかった所は、一気に対応が迫られ、Y2K問題と同様の変化と対応が求められる。

    さらに、1時間早く日本の社会が動き出すことにより、もしも、退社時間も早まると考えるならば(終電時間も早まるから十分考えられる)、夏場の電力消費のピークタイムも早まる。そもそも、節電のピークは夜間なので、それがさらに早まり、「効果」としての節電効果は非常に低いものとなるだろう。

    しかし、サマータイムを導入するとなると、日本全体がそれに向けて一斉に動き出す。世界の国々もそれに対応する。それは、今までやったことがない事への国家的なチャレンジである。
    サマータイムに対応するための、システムの導入やアップグレード景気が、一気に日本全国を駆け巡る。たったの1時間であるが、それを毎夏実施できる対応を可能としなければならない。
    ただ、それが達成できるとすると、計画停電のような場合も、それに対応した社会システムを導入するチャンスでもあり、計画停電で止められない地区もなくなるだろう。つまり、万一の無計画停電(笑)にも対応できるのだ。

    たった1時間早める、遅めるにまったく対応できないコンピュータシステムによって運用されている国家のほうにボクは警鐘を鳴らしたい。万に一つも起きないはずの、原発事故が発生し、原始的でアナログな方法でしか対応できないことを、今日も世界中が目撃しているではないか!

    何よりもサマータイムの「効果」は、新しい事や、経験した事のないことのない変化にどれだけ柔軟に対応していく日本という国の姿勢ではないだろうか?
    かつて日本でも1948年〜1951年に導入されたそうだ。その結果、導入されなくなった。しかし、今の21世紀の情報システム社会の中で導入すれば、どんな変化が起きるのかは全く未知数である。

    オーストラリアでは川を一本わたるだけで時差があるところもある。1時間、早く空いているお店にいったり、1時間、遅くまで空いているお店にいくことも可能だ。さすがに県単位では難しいが、サマータイム特区という場所を限定する行政単位の実験も可能だろう。

    60年間もサマータイムを導入していないのだから、老朽化しているシステムを見直す意味でも、テストをおこない、システム上のほころびを発見する機会にもなるだろう。

    想定されるリスクを最小限にしながら、新しい見方・考え方で、サマータイム導入という資源を活用し、日本がより大きな価値をうみだすイノベーションの最良の機会だと思う。


    2011-04-06 17:48:05
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