ローマ教皇庁(バチカン)は2008年12月に「iPhone」に祈りの言葉を読み込むことができるアプリケーションを正式に承認し、ガジェットを使った福音の伝道に賛意を示したばかりだが、ハイテク技術を受け入れるさらなる姿勢を示している。ローマ教皇庁は現地時間1月17日、ローマ教皇Benedict 16世が自身のYouTubeチャネルを開設すると発表した。
Associated Pressによると、同プロジェクトではVatican TV CenterとVatican RadioがGoogleと協力し、教皇による演説の原稿やビデオが教皇に関するニュースとともに同チャネルへ直接掲載されるという。教皇庁の報道担当部は今週、同プロジェクトに関するより詳しい情報を発表すると述べている。
教皇庁はこれまでもハイテクを積極的に受け入れる姿勢を見せており、今回のYouTubeに関する発表はそれほど意外なことではない。
カトリック教会の関係者は、今日の世界では聖書を配布する上で家電製品は不可欠であると語っていた。
2008年10月に開かれたカトリック司教の会合でリリースされた公式声明では次のように書かれている。「神のお言葉は、(印刷物だけでなく)ラジオ、仮想オンライン上での配信によるインターネットチャネル、CD、DVD、iPod、さらにテレビや映画のスクリーンを介しても人々の心に響くはずである」
これには、教会関係者からお墨付きを得ているiPhone用アプリケーション「iBreviary」も含まれている。同アプリケーションは、Paolo Padrini神父とウェブデザイナーのDimitri Giani氏が共同で開発した。これを利用して、ユーザーは聖務日課書やミサなどを捧げるための祈りの言葉をiPhoneに読み込むことが可能である。
流行に敏感なBenedict 16世は、贈り物としてもらった白の2Gバイト「iPod nano」を所有し、テキストメッセージで自身の略称を使いこなしている。2008年7月にオーストラリアのシドニーで開催されたWorld Youth Dayで、教皇が参加者に送ったテキストメッセージに「BXVI」という略称で署名したのは有名な話である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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