暴力的な描写を含むビデオゲームを撲滅のための十字軍を自称するJack Thompson氏が強力な援軍を求めていたのだとしたら、非常に影響力の強い同盟者が現れたことになる。
カトリック教会の現在の長で精神的な指導者でもある法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)は、バチカンで現地時間1月24日、ビデオゲームについて意見を述べ、暴力シーンや性表現が露骨なビデオゲームは「背徳的」であり「不快」とした。
法王は、世界広報の日のための法王のメッセージの一部として、子供へのメディアの影響を、特にゲームと映画に注目してとりあげた。2007年の世界広報の日は「Children and the Media: A Challenge for Education(子供とメディア、教育のための挑戦)」というテーマになっている。
法王は「エンターテイメントの名のもとで暴力を賞賛し非社会的な行動や人間の性を卑俗化する描写を含んだ番組や製品は、アニメやビデオゲームを含めて、それを作り出そうとする世の中の動きすべてが背徳的であり、それが子供や若者に向けたものであれば、ますます不快である」と述べた。
法王は、メディアが若者への影響力を増していることを指摘しつつ、もし「人間の基本的な尊厳、結婚と家庭生活の本当の価値、人類が築いてきた成果と向かうべき目標について広める」ならば、メディアは子供への家庭教育を支援できるとした。法王はメディアの先導者らに向けて「公共の利益の後ろだてとなり、真実を擁護し、人間ひとりひとりの尊厳を保護し、家族が必要であるということへの敬意を広める」よう呼びかけた。
法王ベネディクト16世のメッセージ全文(英語)は、オンラインで閲覧できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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