最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

第2日本テレビに聞く「ネットで考える、映像戦略」

安心・安全を第一に。公共性、公平性を提供していく。

日本テレビ放送網株式会社 編成局デジタルコンテンツセンター デジタル制作部 原 浩生氏

 第2日本テレビのコンテンツのクオリティが放送品質であることが強みと話す原氏に、インターネットにおける映像表現について、取扱いや難しさ、最近の傾向など率直な見解を聞いてみた。「テレビとインターネットで比べると、映像表現が過激になっている」と原氏。内容的にも過激なものもあれば、著作権侵害のものも多いのが実情である。一例としては、動画共有サイトにアップされた、iPhoneをミキサーで壊す映像であったりと、刺激的な内容のものが増えてきている傾向はある。原氏は「視聴者がそういう映像に慣れるのも怖いし、そういう映像が楽しいとなってしまうのは怖いと思っている」と話す。第2日本テレビは、安心・安全を第一に、テレビ局として培ってきた、公共性・公平性をもって取り組んで行くという。「刺激一辺倒ではなく、安心して見れるものを貫いていったら良いと思っている」と原氏は考えている。

連続ドラマの視聴者のテンションを1週間つなぐ。

 インターネットにおける映像プロモーションおよび戦略についての見解を聞いた。オンデマンドである利点を活かしている一例として連続ドラマを挙げられた。「連続ドラマで言うと、1週間に1回しかないので、今日ドラマがあるから見ようという、動機をいかに長く持続させるかを意識している」と原氏は話す。1週間に1回の連続ドラマは、放送終了後、視聴者のテンションは落ちる。それは1週間も時間が空いてしまうからだ。その時間に対して、視聴者のテンションのつなぎとして、スピンオフ企画をやるなど、いつでも見たい時にコンテンツが見られる環境を作り、次に繋げる機会づくりとしている。もう一方で、テレビを見ない層へのアプローチとして、Webユーザーへの接点づくりとして、新たなユニークユーザーを獲得していきたいという。報道番組NEWS ZEROでは、ブログパーツを出すなど、ブランディングも兼ねた新たな接点づくりの取り組みも行っているという。それぞれの番組自体に人が集まる環境を創出していくことを強化していくという。テレビ以外の接点をいかにつくるかが、ポイントになるのだろう。

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