大規模言語モデル「Gemini 2.5」の強化版が、最近の国際数学オリンピックで金メダル相当の成績を収めた。このほど、その別バージョン(こちらは銅メダル級)に、難しい数学の問題を解かせることができるようになった。ただし、月額249.99ドル(日本では3万6400円)のサブスクリプションに加入する必要がある。
この「Gemini 2.5 Deep Think」は、無料や安価なAIチャットボットでは想定しないほどの手間を要する複雑な問題向けに設計されている。Googleは、戦略的計画、創造性、深い推論を要するプロンプトを扱えるようにしたと説明する。
Googleはこのモデルを月額3万6400円の「Google AI Ultra」プランの加入者に提供する。このサブスクリプションは、5月の開発者会議Google I/Oで初めて発表されたもので、生成AIツールとしては高額といえる。Googleはその際、Deep Thinkが提供内容の1つになると予告していた(他のGeminiモデルには、無料版か月額20ドル(日本では2900円)の「Google AI Pro」プランで引き続きアクセスできる)。
生成AIの開発企業は、より強力なモデルの構築を目指しており、その主な手段として、調査能力の拡大と、モデルが作業に使える時間の延長がある。OpenAIは「ChatGPT」向けに「Deep Research」を提供しており、GoogleのGeminiも全ユーザー向けに同名の機能を提供している。
これらのリサーチモードでは、モデルがより多くの時間をかけて回答を生成する。一方、Deep Thinkは複数のアイデアを同時に検討して統合や修正をする並列思考(parallel thinking)を用いる。Deep Thinkは思考と処理に割ける時間自体も増えており、よりよい答えを見つけやすくなるが、そのぶんコストが高くなり、計算リソースの消費も増える。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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