スマートフォンメーカーの多くが折りたたみ式モデルに取り組んでおり、中国のTECNOもこのほど、最新の折りたたみモデルを発表した。他社製品とは異なる曲がり方をする三つ折りのコンセプト機だ。
この「PHANTOM Ultimate G Fold Concept」は、2024年8月にコンセプトが披露されたが未発売の「PHANTOM ULTIMATE 2」を作り直したような端末だ。三つ折りスマホとして、一部の国で発売されたファーウェイの「Mate XT ULTIMATE DESIGN」や、サムスン幹部が2025年内の発売を示唆する「Galaxy G Fold」(仮称)などに加わることになる(Appleは折りたたみスマホの競争から距離を置いてきたが、最近では参入のうわさも流れている)。
アコーディオンのようなZ字型のMate XT ULTIMATE DESIGNとは異なり、PHANTOM Ultimate G Fold Conceptは3枚のパネルが内側に折り重なる(底面から見ると端末が「G」の形に見えることが名称の由来だ)。
しかし、折りたたみ端末を作るだけでは今や不十分で、さらに薄さが求められる。PHANTOM Ultimate G Fold Conceptは開くと厚さが3.49mmになり、9.49インチのディスプレイが現れる。TECNOによれば「しわは最小限」だ。一方Mate XT ULTIMATE DESIGNは最薄部で3.6mm、サムスンの二つ折りスマホ「Galaxy Z Fold7」は展開時でも4.2mmだ。
折りたたんだ状態ではTECNOの端末は11.49mmで、ファーウェイの12.88mmより薄いが、折りたたみ式ではない「iPhone 16 Pro」(8.25mm)や、二つ折りのGalaxy Z Fold7(8.9mm)と比べるとまだ厚い。もっとも、これは折りたたみゆえの代償といえる。
薄さに加えて、頑丈であることも重要だ。TECNOによれば、PHANTOM Ultimate G Fold Conceptは独自設計のデュアルヒンジ機構を採用し、右側のパネルを折りたたむウォータードロップヒンジと、左側のパネルを支える大型のヒンジを組み合わせている。大型のヒンジは半開き状態で固定できるため、動画視聴やビデオ通話時に自立させることができそうだ。
他の仕様は現時点ではほとんど不明で、「5000mAh超」のバッテリーを搭載するとだけ示されている。これは多くの端末にとって十分な容量だが、9.49インチという大画面が平常使用でどれだけ電力を消費するかは不透明だ。米CNETのSareena Dayaram記者は2024年にMate XT ULTIMATE DESIGNを試した際、内側の大きな画面のため、5600mAhのバッテリーが課題になり得ると感じていた。
TECNOはまた「高性能チップセット」と「強力なトリプルカメラシステム」を搭載すると述べたが、詳細は明かしていない。最新のモバイル向けシリコンは複数の画面を扱えるものの、この独特なディスプレイ構成でアプリを快適に動かせるかは、今後の検証を待つ必要がある。
価格や発売時期も未定で、TECNOは2026年のMobile World Congressでこの製品を披露する予定としている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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