サムスンはここ数年、CESなどの見本市で3つ折りモバイルディスプレイのコンセプトを披露してきたが、ついにそれを市場投入する段階に達したようだ。
今週ニューヨークで開催されたサムスンのUnpackedイベントでは、この新型モデルは登場しなかった。しかし、最新の折りたたみスマホ発表後の記者会見で、サムスン電子でデバイス体験部門の暫定トップを務めるRoh Tae-moon氏が、2025年末までに3つ折りスマホを発売する計画を認めたと報じられている。
「今年末の発売を目標に3つ折りスマートフォンの開発を進めている」「現在は製品とその使い勝手の完成度を高めることに注力しており、名称はまだ決めていない。完成が近づいたら、すぐに最終的な決定を下す予定だ」というRoh氏の発言を、The Korea Timesが伝えている。
先週流出したUIのアニメーションが示すように、サムスンが3つ折りスマホを開発中であることをRoh氏は認めたことになる。サムスンにさらなるコメントを求めたが、回答はすぐには得られなかった。
Android Authorityが先週公開した、「One UI 8」のソフトウェアビルドから見つかったというアニメーションには、3枚のディスプレイパネルを備える端末が写っていた。この端末は「Galaxy G Fold」という名称になるとうわさされている。これらの画面は別々の情報を表示できるほか、連携して1つの大画面としても機能するようだ。
一部のメディアは新製品の仕様や価格を探るため、熱心に情報収集を続けている。Phone Arenaは韓国メディアの報道として、価格が約3000ドル(約44万円)になる可能性があると伝えた。
中国のスマホメーカー、華為技術(ファーウェイ)は2月、1万9999元(約41万円)の3つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN」をグローバルで発売している(日本では未発売)。
流出したアニメーションに加え、サムスンウォッチャーは他の根拠も挙げている。
「いくつかの理由から、これらのうわさは確かにかなり信憑性が高い」と、Quandary Peak Researchの特許サービス担当上級ディレクターであるVikas Sharma氏は述べる。同氏は、サムスンが2021年と2023年に米国、中国、欧州、韓国で出願した特許や、1月の予告映像を根拠にしている。
「これらの特許にある画像はGalaxy Unpackedイベントで予告されたものと非常に似ているため、特許が出願された市場で3つ折りスマホが今後登場する可能性は高い」(同氏)
Sharma氏によれば、ファーウェイの端末はこれまでのところ中国で需要があり、これはサムスンが対抗製品を出す理由の1つになり得るという。サムスン製3つ折り端末は「Android」OSとサムスン製アプリが豊富に利用できる点がアドバンテージになる。3000ドルという価格なら当面はニッチ製品の域を出ないだろうが、2000ドルを下回れば状況が変わるとSharma氏はみている。
潜在的な購入者がサムスンの3つ折りGalaxyスマホに期待できる点として、Sharma氏はマルチタスク性能の向上と大きな画面により、その体験は「ノートPCに近づくだろう。さらに、折りたためばポケットに収まるため、スマホとしての利便性と携帯性も提供できる」と語った。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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