ついにiPhoneでも電話相手の「保留音」を長々と聞かされる苦しみから解放されそうだ──。
PixelからiPhoneに乗り換えて以来、私はずっとGoogleの「代わりに待ってて」を恋しく思ってきた。電話をかけるたびに流れてくる、耐えがたいほど退屈で不快な保留音。お店や保険会社、携帯キャリアといった、大人になると避けて通れない用件で電話をするときに、この機能がどれだけありがたいか身に染みてわかったからだ。
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「代わりに待ってて」は、スマートフォンを静音モードにしたまま通話を保留し、代わりに保留音を聞いていてくれる。担当者が戻ってきたら教えてくれて、さらに「すぐ戻ります」と相手に伝える気遣いまでしてくれるのだ。
だからこそ、2025年のWWDCでAppleが発表した「Hold Assist」のニュースに、私は心から喜んだ。名前こそ違うが、そのコンセプトはPixelの「代わりに待ってて」と驚くほど似ている。実は噂されている「Pixel 10」への乗り換えを真剣に検討していたが、その理由の一つはまさにこうした細やかな通話コントロール機能を再び利用したかったからだ。
しかし、iOS 26では「Hold Assist」が保留音を検知すると通話をミュートに、担当者が通話に戻ると通知してくれるようになる。少なくともパブリックベータ版がリリースされるまでは実際に試すことはできないが、説明を読む限りPixelのものとほぼ同じ機能のようだ。
この便利な通話機能が、Pixel以外のスマホに広がるまで随分と時間がかかっていることも指摘せずにはいられない。Googleが2020年に「代わりに待ってて」を導入して以来、GalaxyやOnePlusをはじめ、多くのAndroid端末には似たような機能が未だにないのが現状だ。
iOS 26の別の新機能「通話スクリーニング」も、Pixelの「通話スクリーニング」とよく似ているが、Apple版はより自動化が進んだ仕組みを採用するようだ。不明な番号からの電話が来ると、相手の名前や用件を自動で聞き取って要約し、表示してくれる。その内容を見て、電話に出るべきか判断できるというわけだ。さらに迷った場合には、追加の質問を自動で送ることも可能になる。
Pixelの通話スクリーニングは、尋ねる質問をユーザー自身が選択でき、リアルタイムで会話が文字起こしされるのを見守れるのが特徴だ。
こうした機能が嬉しいのは、スマホが単なる便利なデバイスではなく、やはり本質的には「電話」であるということを再認識させてくれるからだ。迷惑電話が今なお深刻な問題であることは変わらず、さらにAI技術による声のクローンが登場したことで、電話を使った詐欺の手口も巧妙になっている。
iOS 26が今年後半に正式リリースされるまでは、保険会社に電話するときにもじっと忍耐力を発揮するしかないだろう。そして、「Hold Assist」が広く使われるようになり、あの耳障りな保留音が過去の遺物となる日を心待ちにしている。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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