AIの開発は非常に速いペースで進んでおり、MicrosoftがAIアシスタント「Copilot」のアップデートを矢継ぎ早に発表しているのも無理はない。今回のアップデートは、MicrosoftがCopilotを単なるアシスタントではなくコンパニオン、まさに「相棒」と位置づけようとしていることをはっきり示している。
あらゆるところでAIが活用される今、MicrosoftはCopilotをより魅力的で不可欠な存在にするため、より個人的な体験を重視している。
「Copilotはあなたの人生の文脈を理解し、あなたの望む形で、最適なタイミングで寄り添います」と、Microsoft AI担当エグゼクティブバイスプレジデント兼CEOであるMustafa Suleyman氏は米国時間4月4日の発表で述べた。
OpenAIのGPT技術を搭載するCopilotは、ウェブやアプリ、「Microsoft 365」サービス、「Windows」、「Edge」ブラウザー、そして「Bing」検索で利用できる。要するに、Microsoftのエコシステムのほぼ全体で利用可能だ。
4日から提供されるアップデートには、新たなWindows向けアプリと、スマートフォン向け「Copilot Vision」が含まれる。Copilot Visionは写真やリアルタイムの映像を分析できる機能だ。Microsoftは例として、元気のない観葉植物にカメラを向け、状態を良くする方法を尋ねるという使い方を挙げた。
GartnerのアナリストであるJason Wong氏は米CNETに対し、「OpenAIやPerplexity、Googleなども、パーソナライズされた消費者向けAI体験を追求しており、Microsoftもその流れに加わることになる」とコメントした。
では、Copilotに追加される目玉機能は何だろうか。
まず、伝えた内容を覚えさせる機能「Memory」だ。例えば、減量の目標や飼っているハムスターの名前などを覚えさせることができる。
「Copilotはセキュリティとプライバシーを優先し、これらの管理はユーザーダッシュボードから行うことができます。どの種類の情報を覚えさせるかを選択し、完全にオプトアウトすることもできます」とMicrosoftは説明している。
MicrosoftはCopilotに好みの外見を持たせる機能も試験的に導入する。デモ動画では、トマトの頭をしたキャラクターやふにゃっとした幽霊のような姿、さらにさまざまな猫が映し出されている。
「Actions」機能は、レストランの予約や誕生日プレゼントの送付などのタスクをCopilotに任せられるというものだ。Microsoftは1-800-Flowers.com、Booking.com、Expedia、Kayak、OpenTable、Priceline、Tripadvisor、Skyscanner、Viator、Vrboと提携し、この機能を実現している。
「Pages」は、リサーチやメモなど、さまざまな情報をまとめて整理できる機能だ。
ポッドキャスト機能では、Copilotに任意のトピックでAIポッドキャストを作ってもらい、聴くことができる。
また、ネットユーザーが検索結果のサマリーで不正確な情報に遭遇することが多い中、MicrosoftはBingの「Copilot Search」機能で体験を改善しようとしている。これはGoogleだけでなく、生成AI全般に共通する課題だ。
同機能は、「複数のサイトにわたる情報を相互に参照して、詳細で包括的な応答をBingに直接提供し、役立つ引用元やさらなる探索のための提案を提供」するという。
新しいCopilot機能の一部は4月4日から提供されており、残る機能も今後数カ月かけて順次展開していく予定だ。
Microsoftの発表この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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