Appleによる最新の廉価版スマートフォン「iPhone 16e」は、「iPhone 16」と共通する多くの特徴を備えている。一方、最小構成での価格はiPhone 16より200ドル(日本では2万5000円)安い。両機種には一体どれほどの違いがあるのだろうか。
599ドル(日本では税込9万9800円)のiPhone 16eは、799ドル(同12万4800円)のiPhone 16と同じく、「A18」チップ、「iOS 18」および「Apple Intelligence」を搭載する。2月21日から予約注文を受け付け、28日に発売予定だ。
この記事では、バッテリー持続時間やカメラ、AI機能などさまざまな点について、iPhone 16eと基本モデルのiPhone 16を比較する。
iPhone 16eとiPhone 16はいずれも、リフレッシュレート60Hzの6.1インチOLEDディスプレイを搭載する。iPhone 16eのピーク輝度は1200ニト、iPhone 16は2000ニトだ。両機種とも、前面は「Ceramic Shield」(セラミックシールド)、背面はガラスとなっている。
両デバイスはアルミニウム製のデザインを採用。重さはほぼ同じで、iPhone 16eが167g、iPhone 16が170gだ。
いずれも「アクションボタン」を搭載するが、「カメラコントロール」ボタンはiPhone 16のみ。「Dynamic Island」もiPhone 16にしかない。防塵・防水性能はいずれもIP68等級となっている。
Appleは、iPhone 16eでホームボタンを廃止し、iPhone 16と同じく「Face ID」を採用した。両デバイスはUSB-Cポートも搭載し、ヘッドホンジャックはどちらにもない。
カラーバリエーションは、iPhone 16eがブラックとホワイト、iPhone 16はブラック、ホワイト、ピンク、ティール、ウルトラマリンとなっている。
ストレージはいずれも、128GB/256GB/512GBから選べる。Appleによると、iPhone 16eは最大26時間の動画再生と最大21時間のストリーミング動画再生、iPhone 16は最大22時間の動画再生と最大18時間のストリーミング動画再生が可能だという。
iPhone 16eのバッテリー持続時間が長い理由の1つは、Apple初の5Gモデム「C1」を搭載していることだ。同社によると、C1モデムは「iPhone史上最も電力効率の高いモデム」であり、バッテリー持続時間の延長に貢献しているという。
両デバイスは20Wの有線充電に対応する。iPhone 16eは最大7.5WのQiワイヤレス充電に対応、iPhone 16はこれに加えて最大15WのQi2充電と、最大25WのMagSafeワイヤレス充電(30W以上のアダプターを使用)に対応する。
iPhone 16eとiPhone 16は共に、48MPの広角カメラを搭載し、iPhone 16は12MPの超広角カメラも搭載する。いずれもカメラ数の少なさを補うため、センサーのクロップにより2倍ズームに近い撮影を可能にしている。前面カメラはいずれも12MP。
両デバイスでは、最大60fpsの4Kビデオを撮影できる。iPhone 16では、30fpsで1080pの空間ビデオも撮影可能だ。
iPhone 16eの最大の改良点の1つは、iPhone 15 Pro/Pro MaxとiPhone 16シリーズに限定されていたApple Intelligenceに対応したことだ。これにより、より少ない費用で、賢くなった「Siri」、作文ツール、写真のクリーンアップツールなどの機能にアクセスできるようになった。
この動きは、より多くの人々に自社のAI機能を利用してもらいたいというAppleの意欲を表している。また、AIが最も安価なモデルから最も高価なモデルまで、すべてのiPhoneの中核的な要素になったことを示してもいる。
各モデルの主な仕様はこちらの表の通りだ。
Appleこの記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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