もしあなたが数少ないAI Pinのユーザーなら、別れのときは近い。同デバイスはCNETのスコット・スタイン記者が「シャツに留めるスタートレック風コミュニケーター」と評したが、まもなくその姿を消す。
開発元のHumaneは2月18日、自社がHPに買収されると発表。同時にAI Pinのサービス終了を告知した。しかもそのスケジュールは急だ。
「あなたのAIピンは2025年2月28日午後12時(PST)までは通常通り動作するが、以降はHumaneのサーバーに接続できず、.Centerにもアクセスできなくなる」
これまで通話やメッセージ、AIへの問い合わせとその返答、クラウドアクセスなどの機能を提供していたが、2025年2月28日をもって全てが使えなくなり、保存されているデータも削除されるという。
また、声明では「2025年2月28日までにWi‑Fi経由でAIピンを同期し、.Centerに保存している写真、動画、ノートを必ずダウンロードして。この日の正午に全データが削除され、取り戻せなくなる」との記載もあった。
なお、Humaneの担当者からはコメントは得られていない。
スタイン氏は火曜日、「AI Pinのビジョンに込められたアイデア自体は面白かった。しかし、特にスマートフォンとの連携が全くない点が全体的に不自然に感じられた」と語った。さらに、操作が煩雑で期待通りに動作せず、すぐに過熱してしまうと指摘していた。
また、スタイン氏は言語翻訳機能については評価したものの、カメラの画質は「悪くはないが、特別優れているとも言えない」と述べた。さらに、音声起動に反応せず、常にタップして起動しなければならなかった点も残念だと付け加えた。
彼のレビューによれば、このピンは文章の読み上げや、車、植物、場所の識別、部屋の説明などが可能だったが、問題もあった。例えば、炭酸水の缶を識別するように頼むと、代わりに2022年のApple TV Plusの映画情報が返ってきた。おそらく「Look」を映画「Luck」と勘違いしたのだろう。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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