アップルとグーグル、モバイル競争めぐり英当局が調査を開始

Katie Collins (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年01月24日 10時20分

 AppleとGoogleは、自社のアプリストア、ブラウザー、OSを含むモバイルエコシステムの独占的状態について、英国で新たな調査を受ける。英国の規制当局である競争市場庁(CMA)は現地時間1月23日、両社に対する調査をそれぞれ開始したと発表し、モバイルユーザーにとって最善の利益となるのであれば、AppleとGoogleにエコシステムをよりオープンにするよう求める可能性があると述べた。

PixelとiPhone 提供:Patrick Holland/CNET
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 CMAの調査対象には、以下の3つの問題が含まれる。AppleとGoogleのエコシステム間およびエコシステム内における競争の度合い(競合他社の参入を妨げる障壁は何かという点も含む)、両社が優位な立場を利用して自社のアプリやサービスを優遇している可能性、開発者に不当な条件で契約を強制するなどの「搾取的行為」の可能性だ。

 多くの点で、CMAは欧州連合(EU)の競争当局の足跡を追っていると見ることができる。EUは、AppleのモバイルOSに関して同社にさらなる開放を求めている。欧州では、開発者にとって公平な条件と、代替アプリストアへのアクセスを可能にすることを重視している。AppleやAndroidスマートフォンのユーザーが選択の自由を得られるようにするためだ。開放性を高めるとセキュリティリスクが増すおそれがあるため、企業にとっては難しい問題でもある。特にAppleは、リスクを最小限に抑えることで知られている。

 CMAの責任者であるSarah Cardell氏は、「より競争力のあるモバイルエコシステムは、膨大な数の人々が利用するさまざまなサービス、例えばアプリストア、ブラウザー、OSなどにおいて、新たな技術革新や機会を生み出す可能性がある」と述べた。「より良い競争は、英国の成長を促す可能性もある。AppleやGoogleのプラットフォームで、企業が革新的な新製品や新サービスを提供できるようになるからだ」

 Googleはこれを受けて声明を公開し、CMAに対してオープンソースモデルの利点を説明できる機会を歓迎すると述べた。Googleの競争担当シニアディレクターであるOlivier Bethell氏は、「Androidは選択肢を増やし、価格を引き下げ、スマートフォンやアプリへのアクセスを誰もができるようにした。これは、開発者やメーカーが便利で安全なアプリやデバイスを開発するのに利用できる、成功した存続可能なオープンソースモバイルOSの唯一の例だ」と述べた。

 Appleはコメントの依頼に応じなかった。

CMAのプレスリリース
Googleの声明

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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