三菱電機ビルソリューションズとPreferred Roboticsは9月27日、三菱電機ビルソリューションズの「ロボット移動支援サービス」と、Preferred Roboticsの自律搬送ロボット「カチャカ」を連携させる実証実験を実施したと発表した。
ロボット移動支援サービスは、三菱電機ビルソリューションズのスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille」(ヴィルフィーユ)を活用したもの。ロボットからのリクエストに応じて、エレベーターの呼び出しや行先階を登録できる。ロボットに対しては、Ville-feuilleから配車する号機や乗降タイミングなどを通知し、エレベーターを利用したロボットの縦移動を実現する。
Preferred Roboticsが開発するカチャカは、自己位置推定とマッピング、ナビゲーション、画像認識、音声認識、ハードウェア設計を融合させた自律搬送ロボット。これまで難しいとされてきた環境変化の激しい居住空間を移動できるため、一般家庭のほか、人手不足が深刻化する医療機関、工場、飲食店などでも活用されているという。
今回の実証実験では、ロボット移動支援サービスとカチャカの連携で、カチャカがエレベーターを利用してフロア間を自動搬送できるようにし、建物内のラストワンマイルの課題解決を目指す。
両社は実証実験を行った背景として、近年の省人化や省力化ニーズの高まりを受け、ビルやマンション内物流の効率化、自動化が求められていることをあげる。建物内における自動搬送の実用化には、ロボットとエレベーターが連携したフロア間移動による稼働範囲の拡大が課題となっており、検討と実証が必要だという。
今後も両社は、病院、オフィスビルなどのビジネスの場からマンションなどの一般家庭まで、物流DX推進に向けた省人化や業務効率化の検討と実証を行い、物流の2024年問題などの社会課題解決に向け、取り組みを進めていくとしている。
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